夜間中学その日その日 （1062） 夜間中学資料情報室

　　　　　髙野雅夫さん追悼のつどい（4）　　　　　　　2025.11.27

　髙野さんがお亡くなりになって今日で丸4ヵ月になる。髙野さんの謦咳に接した私たちは「髙野雅夫さんの想いを受け継ぎ決意を新たにする集い」の準備を進め、11月29日追悼のつどいを行う。

　この追悼のつどいに遠路カンボジア、韓国から、萬稀・高尚哲・高マウムさんたちが参加される。夜間中学で学ぶことに意味を考えた時、髙野雅夫さんだけでなく、私たちも韓国の文解（識字）教室の交流の中で、夜間中学が果たす役割を明確に認識できる出会いを経験することができた。

　萬稀さんたちは11/28～12/8の来日の機会に、公開学習会（12/6）、全国夜間中学校研究大会（12/5，6）参加。夜間中学生との訪問交流を案内している。改めて夜間中学の学び、役割を考える機会にしたい。

　11/29の追悼の集いでは　髙野雅夫さんの85年を記す『夜間中学は人間としての誇りと権利を奪い返す闘いの場だ‼』60㌻の冊子を編集発行した。髙野さんが私たちに託した「想い」を受け取り、深めていただける資料になればと考え、出席いただいた皆様にお渡しできると考えている。

　　　髙野雅夫さん追悼のつどい

日時　2025年11月29日（土）　受付18：00～　

開会18：30～　閉会20：30

　　会場　大阪市立住吉区民センター/小ホール　

（大阪市住吉区南住吉3-15-56）

　　参加予約　参加費　　いりません

髙野雅夫さんの想いに学ぶ公開学習会（第1回）

報告　萬稀さん（元韓国安養市民大学校長

/元全国文解成人基礎教育協議会代表）

日時　　2025年12月6日　（土）　　16：00～18：00

会場　　東大阪市立文化創造館　　

577-0034　東大阪市御厨二丁目3番4号（電話06-4307-5772）

71回全国夜間中学校研究大会終了後同じ会場で行います

　髙野さん最後のコトバ「夜間中学の原点はこの天王寺夜間中学にある」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高君子

　私は62歳で、天王寺夜間中学校の階段を一段一段あがり、入学しました。行事があるごとに、髙野雅夫さんのお名前を聞いていました。この人が天王寺夜間中学の設立に大きな働きをしてくださったのです。おかげさまで、私は9年間通うことができました。

　56年前に、髙野さんは家族とも離れて、大阪や全国を回り、夜間中学校を必要としている人がいるはずだと、訴えてくださいました。ほんとうに苦労なさったことでしょう。私は、学校は国がつくるものだと思っていましたが、髙野さんの働きがなければ、天王寺夜間中学はできていなかったと思います。

　今年6月に行われた、第56回天王寺夜間中学の同窓会総会に、髙野さんは来てくださいました。毎年きてくださっていましたが、最近は体調が悪いし、目もよく見えないと聞いていましたので心配をしていました。でも、この時は、とてもお元気そうで、力強いあいさつをしてくださいました。「夜間中学の原点はこの天王寺夜間中学にある。必ず守ってください。生きている間、この集まりには駆けつけます。みなさんお元気で。」というのが、最後のことばでした。その後、二か月足らずで、亡くなってしまいました。

　髙野雅夫さん、　今ごろ天国で、私たちのように学校に行けずいた人たちを集めて、第二の天王寺夜間中学を作ってくださっているのではないでしょうか。私も楽しみにしています。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（天王寺夜間中学　同窓会）

　　　　髙野さん、元気でまた会いましょう

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　梁富郎

　18年前、天王寺夜間中学に入学しました。4組からスタートして、2～3ケ月ぐらい過ぎたころ、髙野雅夫さんのビデオをみせていただきました。

　胸にゼッケン、手に旗とポスター、ひげをはやした姿です。豪快そのものでした。いやあ、ご立派な姿ではありませんか。感動しました。この人が、髙野雅夫さん、天王寺夜間中学の設立に大きな働きをした人です。「人のために夜間中学開設運動するなんて・・・不思議で不思議でしゃあない。本人に会ってみたいなあ」と思いました。

　そして第40回の同窓会のとき、初めて髙野さんに会いました。とても意志の強い人のようでした。今までの学校に関しての本を売っていました。私は2，3冊買いました。ある日、喫茶店で二人になる時がありました。その時、「梁さん、一緒にやりませんか」と声をかけてくれました。私は首を左右に振ってお断りしました。でも結局、今、同窓会の役員になっています。

　今年の同窓会のとき、お目にかかりましたが、元気いっぱいでした。同窓会の帰りぎわ、校門のところで、「髙野さん、元気でまた会いましょう」と言って別れました。それから二か月、あの世の人になり、悲しくてたまりません。いずれ、私もあの世の人になります。もう近々。

　髙野雅夫さん、ありがとうございました。髙野雅夫さん、さようなら。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（天王寺夜間中学　同窓会）