夜間中学その日その日 (1071) 夜間中学資料情報室
- 1月17日
- 読了時間: 4分
萬稀さん同行活動報告(2) 2026.01.17
2025.12.05
12月5日・6日は全国夜間中学研究大会・東大阪大会。萬稀さん達と桃谷駅で待ち合わせ。近鉄八戸ノ里駅で通訳をしてくれる太平寺夜間中学(現布施夜間中学)の卒業生と一緒に意岐部夜間中学を訪問した。
時間前に到着したので、えんぴつポスターを読んだり、生徒作品を見ていただいた。その時に、同じ敷地にある意岐部東小学校の6年生の卒業作品に、原子爆弾リトルボーイの模型や、被爆直後の灰と化した平和公園の模型が置いてあった。それをみながら韓国の教科書にも載っていると、話されていた。

1時間目は習字の時間で絵馬に龍を描く。日本の風習の紹介。ネパールの生徒と英語で会話されていた。2時間目は表現。習熟度別になっている4クラスを巡りました。カードを使っての文章作りや自校で作った歌の理解を深めるなど、身近な生活に根差した事柄から文字を習得したり、表現をうまく取り入れた授業を参観させてもらった。
以前は中国残留孤児や家族が多かったが最近はネパールやカンボジアの若い人が多い。どんなビザできているのか?どんな仕事についているのか?萬稀さんの質問の答えでは、仕事で来て、ホテル等で働いている。家族を呼び寄せている人もいる。日本に住み続けたいと言っている人もいる等、生徒の生活状況にも理解を深めておられた。(藤井)
2025.12.06
この日は全夜中研2日目、全体会Cの「東大阪の発信」と「夜間中学生の主張」に参加された。
「東大阪の発信」では東大阪の2校の夜間中学設立には髙野雅夫さんなしでは実現しなかった。また統廃合の危機の時も、学校を守れるのは生徒の立ち上がりしかないという教えを胸に運動し、廃校を跳ね返した生徒達の歴史=学校の歴史を舞台化し、髙野雅夫さんが亡くなられた事もふれられ。受け継ぐべきことを体現した舞台は見事でした。髙野雅夫さんの一番の供養になったのではと思う。萬稀さんの理解を深める為に忙殺される毎日の中で、朝鮮語訳まで準備していただいた。本当に有難うございました。
「夜間中学生の主張」では5人の夜間中学在校生や卒業生が意見発表をした。夜間中学での学びを力にそれぞれが取り組んだ事や将来の展望。また夜間中学として必要なことを発表された。
それにたいして萬稀さんは今の韓国の文解教育について現状を話された。私たちが髙野雅夫さんの仲立ちで韓国の文解教育学校と交流を始めた2002年には13校(来れない学校もあったかもしれないですが)くらいだったのが、現在300校になっている。今の文解教育学校を卒業したら、卒業資格の他に文解教育学校の教師になれる道がある。大人の教科書を作って、国家予算で配布させている。その下支えをしているのがピョンセン(平生)教育法だとのこと。日本の夜間中学は学校教育。韓国では社会教育。今後の夜間中学の教育条件を考えるときに参考になるのではないかと思う。ここでも通訳にスマホのAI機能を活用してもらうなど工夫していただきました。急用のため、急遽依頼することになった通訳を引く受けていただいソンセンニには感謝あるのみです。
萬稀さんには日本の夜間中学の一部かもしれませんが知っていただいて、少しはカンボジアでの教育活動のヒントになればと。
2025.12.8 関空から帰国の途に就かれましたが、みなさんに宜しくと感謝の言葉をのこされました(藤井)。
2025年12月6日の公開学習会では萬稀さんが持参いただいた、パワ―ポイント『韓国からカンボジアへ 文解教育の43年』の映像には夜間中学現場もずいぶん参考となる実践が紹介されていた。
1975~79年のKilling Field(過激な共産主義体制)による殺戮の影響が色濃く残るカンボジアの教育・経済(平均教育期間は5.8年。小学校卒業生の40%が非識字状態。教師の不足。家族の生活が1日1ドルでしなければならない)状況に識字活動を実践しながら指導者を養成していく萬稀さんたちのとりくみの紹介であった。
学習者が来るのを教室で待つのではなく、街に出かけて行って、路傍を学びの場として展開していく報告があった。コカコ-ラの瓶に書かれたカンボジア語の文字を教材に展開する。廃品回収に使うリヤカ―で集めてきた回収物を文字と対応させながら文字を学ぶ方法。学校の厨房で働く女性に文字を学んで報告書を書くための学習。「文字かるた」をつくって、モノと文字を対応させながら文字を学ぶ方法など、椅子が机になって学びが展開する。識字学習への参加を募って集落を訪問したその場所が、識字学校に変身する。村人が識字学校の場所を提供し、そこに萬稀さんたちが出かけていくなど、敷居の高くない学びが紹介された。
Killing Field からLearning Fieldへと変化する学習者の表情が映し出されていた。夜間中学に取り入れたい学びのスタイルを紹介いただいたのではないだろうか。






















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