夜間中学その日その日 (1084) 夜間中学資料情報室
- 4月4日
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71回全夜中研大会記録誌 (2) 2026.04.04
夜間中学資料集、記録誌に夜間中学の詳細な実態統計が収録されている。文部省はそれまでの方針を改め、夜間中学の存在を認め、実態把握のために調査研究費用を予算化し各夜間中学や夜間中学設置行政に報告を求める方針に切り替えた「夜間中学に“春”やっと 文部省が『認知』へ 1972年度実態調査にのりだす」(毎日新聞1971.3.29)。

これに対し、さしたる教育行政責任を果たさず、居ながらにして実態報告を手にする、この手法に協力できないとする夜間中学現場もあった。
このような経緯で全夜中研の統計資料は文部省が乗り出す以前から記録されてきた統計資料である。筆者も最初に事務局を担当した時、各夜間中学から締切日までに、届くことはなく、催促の連絡をしながら、電卓をたたいて統計資料の版下を作成した経験がある。大会が終わって、実態分析を行うことが多かった。各現場はそれどころではない条件下、とりくまれていたのかもしれない。
今日のようにエクセルの表計算で何種類の統計を連動させる処理を行っても誤りができてしまい、記録誌で修正版が出されることになる。加えて、各夜間中学の物差しが微妙に異なり実態に反映されなかったり、未記入で提出され、時間切れになり印刷にかからざるを得ないこともあった。統計の物差しの継続性は重要である。
統計分析を進めて分かったことは一つ目に学校数が増え、夜間中学のことがマスコミやラジオテレビ映画で取り上げられ、入学者にどのような変化を生んでいるかという点で見ると、2015年の31校の入学者でその変遷を見ると以下のようになった。
1825名(2015年)―1806(2016)―1739(2017)―1538(2018)―1496(2019)―1286(2020)―1213(2021)―1162(2022)―1090(2023)と減少が続き、
1134名(2024年)から増加に転じ1225名(2025年)と推移している。しかし、2015年より600人減少している。このことをどう分析すればよいのか。
かつての夜間中学生で多かったのは、60歳を超えた日本国籍の人、在日朝鮮人、中国からの引揚帰国の層であったが、この人たちはさらに高齢になったことを考えるとその人たちの減少は致し方ない。
夜間中学が存在すること、そこで学べることがこの人たちに伝わることは残念なことに時間がかかるのだ。入学受付で、その人たちと話すと「初めて夜間中学を知りました」と話す人が圧倒的に多い。夜間中学のニーズ調査をしても、反応が全くなく、「必要なし」と判断された教育委員会もあったように、時間がかかるのが現実である。
2点目として、全国各地の夜間中学は、12~14歳の同年齢の子どもたちを一人の教員が授業を行う昼の中学校とは異なり、年齢、就学経験のある人ない人、日本語の理解が十分でない人、そうでない人を対象に授業を行っている夜間中学は少人数の学習展開が求められる。夜間中学生の実態に合わせ、教育行政は学習支援員、通訳、日本語指導など加配教員を配置する措置を講じられている。2025年統計で専任教員一人当たりの夜間中学生数を算出(養護教員は母数に入れなかった)すると以下のようになった。
1~1.4人(2校) 1.5~1.9人(8校) 2.0~2.4人(10校) 2.5~2.9人(8校)
3.0~3.4人(4校) 3.5~3.9人(6校) 4.0~4.4人(2校) 4.5~4.9人(3校)
5.5~5.9人(2校) 6.0~6.4人(2校) 6.5~6.9人(1校) 7.0~7.4人(1校)
7.5~7.9人(2校) 8.0~8.4人(2校) 8.5~8.9人(1校) 9.5~9.9人(1校)
12.5~12.9人(3校) 13.5~13.9人(1校) 14.0~14.4人(1校)
17.0~17.4人(1校)
グラフで表示すると朱色の×は大阪11校の分布を示している。黒色は大阪以外の分布を示している。大阪市の教育委員会担当者にこの点を質すと「政令都市の中で最高の4校を設置してきました」と頓珍漢の答弁をしていた。
比較することは意味がないが、参考に昼の中学校に教員一人当たりの生徒数を記すと 日本15.1人。 USA 15.1人 。 OECD 13.7人 (2005年統計)。
2024年4月、7校の夜間中学が新たに開校する。「多様化学校や夜間中学のもつ一つの大きな役割として、地域すべての学校をより良くするための実践拠点となること 多様な生徒を包み込み、一人一人の学びを保障する教育の実践を行い、それを地域の学校に還元することです」(2026.2.18 NHK Eテレ「視点・論点」岡田敏之)を裏付け、明らかにしていくとりくみを69校各夜間中学現場にお願いしたい。






















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