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夜間中学その日その日 (1027)   夜間中学資料情報室

  • journalistworld0
  • 4月25日
  • 読了時間: 5分

   2025年4月開校入学式                2025.04.26


 2025年4月、全国で9校の夜間中学が開校した。法ができたとはいえ、関係者の理解とたゆまぬとりくみと努力があったからこの日を迎えることができた。「夜間中学って?夜間の高校でしょ」程度の認識しかされていない中、学びの場を設け、試行を重ね、公立夜間中学開校への道をつけていただいた。学びを求める人たちがこの呼びかけに応えていただいた。次のステージは学習者に学ぶ、夜間中学の営みである。不登校にならざるをえなかった、この社会や学校教育が内包している問題や課題を学習者から初心に戻って学ぶ取組である。学び取ったことを、夜間中学現場は教育関係者や社会に積極的に発信していただきたい。



 2025年4月、夜間中学開校式や入学式を伝える報道があった。入学生、教員、学校長、行政関係者の発言が収録されていた。紹介する。

 

 入学生

・「勇気を振り絞って一歩を踏み出した。社会に貢献できる人になれるよう一生懸命学ぶことを誓う」(山陽新聞 2025年04月08日)

・88歳の女性が「学びの場という最高のプレゼントをいただいた。毎日の学校生活を大切にして一緒に成長し、歴史を作っていきたい」なごやか夜間中学(2025/4/8 NHK)

・新入生の代表生徒は「中学時代に教室に行けないまま卒業してしまったことが心残りだった」「学年を超えてみんなでつながり、たくさんのことを学んで、学校生活の中で将来の目標も見つけられたら」 (まな森 日本海新聞2025.4.10)

・河樑守(ハヤンス)さん(81)は「もう一度学び直したい。学ぶことは生きること。私たちは、この決意を胸にここにいる」(岡山 毎日新聞4/10)

・「一度は何かを諦めてしまった人も、今何かに打ち込んでいる人も、全員がともに支え合い学んでいきたい」(石川 讀賣新聞 4/10)

・「中学時代の思い出と言いますと、『たられば』です。『もし〇〇していたら……。もし〇〇していれば……』。一言で言えば『後悔』」と語った。もやもやを抱えながら過ごす中、同校のパンフレットを見て「もう一度中学時代をやり直したい」「今まであきらめてきた勉強をしたい」と思い、入学を決めた。(石川 2025/4/9 朝日新聞)

・「仕事や家庭のことでなかなか自分の時間を持てず、もっと勉強したいと思っていたが、機会がなかった。しっかりと勉強し、将来の夢に向かって一歩ずつ進んでいきたい。ともに学び、ともに成長し、ともに未来を築いていきましょう」「和歌山あけぼの中の生徒だと胸を張って言える。同じように、学校に通えなかった人に学び直しの機会として夜間中学の存在を知ってもらいたい」(讀賣2025/04/13)

・「ゆうあい中学校が最も温かく居心地がいいと感じたので入学を決意しました。これからの学校生活の目標は人に慣れること、そして中学校でできなかった勉強を頑張ることです」(2025/4/11 テレビ熊本)

・「ひまわり」生徒代表の泉昭子さん(80)は「私たちは年齢や国籍も違いますが、互いに尊重して支え合う仲間としてこれから頑張っていきます」(西日本新聞2025/4/12)

・「学校は学ぶ場所であり、仲間や居場所、経験や思い出を作る場所。すてきな学校生活にしたい」(三重 2025.04.16 伊勢新聞)

・不登校で十分に学べなかった中学時代に触れ「今悩み、困っている皆さんに、私たちがいきいきと学ぶ姿を知ってもらい、背中を押せるよう頑張る」(南日本新聞 2025/4/19)


市長

・「生徒一人一人が主役として、生き生きと活躍する学びの場をつくるためなごやか中学校の開校を宣言します」広沢市長(東海テレビ2025/4/8)

・――夜間中学に期待することは? 甲西中学に通う昼間の生徒や教職員にとって、夜間に通う生徒の「自ら学ぶ姿勢」を見ることは良い影響になる。「学び」とは知識を得ることだけではなく、「主体的に学んでいる人の姿をみて学ぶこと」だと思います。そんな仲間の姿を見られるのは学校です。私が出会ってきた形式卒業者はみんな世に出てくる力を持った子たちです。相談できる大人と出会っておくか、誰と出会うか、だと思うんです。そんな出会いの場としても夜間中学の役割があると思います。夜間中学の生徒さんは世代も国籍も違います。ただ共通するのは「学びたい」「学び直したい」という思いです。県全体の「学ぶ」機運を高められる基点に夜間中学がなっていければいいな、と思っています。(朝日新聞 2025/4/4)

・宮島大典佐世保市長は定例会見で「多様な背景を持った方々の願いに応じた幅広い教育を提供。全ての生徒が自己成長や学ぶ喜びを実感でき、夢や希望がかなえられるよう支援したい」(長崎新聞 2025/04/22)


校長[善白1] 

・「(いろは中学校で)これからの人生を変えたいと思っている若い人もいる。我々はすごくやりがいのある学校で働くことができるんだなとしみじみ感じる」(2025/4/1南日本放送)

・あすなろ夜間中学の校長は「皆さんの年齢や国籍、これまでの状況はさまざまですが『学びたい』という気持ちは同じです。私たちも皆さんから学びながら一緒に学校を作っていきたいと思っています」(2025/4/8 NHK)

・「どうか自分のペースで自分のままで安心してここに居てください。この学校が学びの連鎖を生み、穏やかで温かくて、未来へつながっていくことを心から願っています」四葉ケ咲夜間中学 (2025/4/16朝日)


教員

・「自分より年上の生徒と授業をするのが初めてなので緊張もあるが、(生徒と)仲良くなっていろんなことを私も学んでいきたい」(2025/4/1南日本放送)

入学生の挨拶に、「学びの場という最高のプレゼントをいただいた」とあったが、文字や言葉を奪い返す学びと同時に、夜間中学のあゆみの学習もぜひ取り組んでいただきたい。

 

 
 
 

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