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「沖縄通信」第111号(2016年1月)-2 Journalist Worldジャーナリスト ワールド

熱弁をふるう山城さん

苦しいものは苦しいと言おう。 

 似たような話がたくさんありますが、この間、涙なしには聞けない話がありました。肋骨を折られた70代の女性が「肋骨を折られたと言いたかったが、これを言えば県民が引いて驚いて現場に来なくなるのではないか」と思って黙っていましたという話が漏れ伝わってきたんです。

 私たちは一人一人でつながろうと言っています。集まって来た人は組織でもなく、みんな個人個人で来ているハズです。その人が自分の痛みを自分で囲っておれば心が折れてしまう。マイクを握っている私の心が折れてしまう。なぜそこまで無理をするのですか?無理をしたらならんでしょ、大衆運動の中では。痛いものは痛いと言う。苦しいものは苦しいと言う。悲しいものは悲しいと言う。そして手をつながり合って進むから大衆運動なのでしょう。それを一人で囲っていたら運動にならない。だからみなさん、どうぞ遠慮なく痛いものは痛いと言い、苦しいものは苦しいと言ってください。そういう形で今運動を進めています。

  • 逮捕者が出たら、みんなで取り戻す。 

 もう一つ、いつも言っているのは、逮捕者が出た場合に仲間を取り返すための力というのは大変なものです。運動の半分以上はエネルギーが割かれます。しかし事と場合によっては余計な仕事だみたいに考えてしまう傾向も無きにしもあらずじゃあないですか?ところが、私が思うに捕まったら自己責任だとか、自分でやれとか、弁護士付けるからがんばってネという話だったら、怖くて大衆運動の現場に来れないですよネ。現場に立てないと思います。拘束者が出たりすれば、みんなで取り返す、全エネルギーを傾けてでも取り返しに行く、その信頼があるから仲間は安心する、来れるわけです(拍手)。

 運動の大事さは柔軟で意見を聞きながらも、なおかつ全体として統一意思を作る、確固たる意志を持ち続ける、ここです。ここに辺野古の運動の原点を作ろうという想いでいます。

  • 辺野古の雰囲気が変わった。 

 昨年2014年7月に始めた時には様子が分からないので、激しく機動隊とぶつかり、トラックの前に座り込んでいました。そして夏休みになって、子ども連れのお母さんも来るようになった。あるいはおじいちゃん、おばあちゃんに手をつながれて小さな子どもが来るようになった、その時です。今のままの運動をしておれば運動が持たない。運動は徐々にではあるけれど拡がりをみせている。そうであれば、現場の運動のあり方も少しずつ変えていかねばならないと思うのも当然です。

そこで運動を激化する方向から少しずつ引いて、親子でも高齢者でも参加できるようにしなければならないと思って、そこからですネ、唄を歌ったり、カチャーシーをしたり、様々な替え歌を歌ったり、みんなで手を取って辺野古ラインダンスを踊ってみたりするようになり、少しずつ辺野古の雰囲気ができたというのが実状だと思います。

  • オール沖縄会議が結成された。 

トレードマークで語る。

 ここに来る直前の12月14日(月)に「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」が立ち上がりました。凄かったです(拍手)。会場に1,300名、2階席まで一杯になるくらい来てくれました。これは実は辺野古の座り込み現場から提案した課題でした。昔あった復帰協と同じような全県を網羅するような大衆団体を作って、辺野古現地の闘いを支援し、翁長知事を支える、そういう陣型を作りませんかという提起をさせてもらいました。

(筆者注:復帰協の正式名称は沖縄県祖国復帰協議会。1952年4月28日の対日講和条約発効で沖縄が日本から切り離された日を期し、1960年4月28日に結成。1961年から毎年、祖国復帰県民総決起大会を開催、辺戸岬沖の海上集会を開くなど復帰運動の推進母体となった。1977年5月15日解散)

 新里米吉県会議員が準備委員会の委員長になられて、事を進めてわずか2ヶ月で立ちあげることができた。結成大会のその日に、現職の自治労委員長が事務局長に就任することを決断してくれました(拍手)。自治労沖縄県本部の決意があったからオール沖縄会議が発足しました。

 辺野古の闘いは今や基地問題の一点、ワン・イッシュを超えてあらゆる領域に広がっていることはみなさん、ご存知の通りです。民主主義の根幹、人々のいのちとくらしの根幹に関わる課題になっています。何故か?民意に反して、それを封殺して政治を行っていくことは近代民主主義政治にあってはならないことです。国の悪事は絶対許さない!(拍手)

  • 東京警視庁は沖縄から出て行け! 

 機動隊が暴走し続けています。11月4日(水)から東京警視庁から150名体制で来ました。隣りにあるカルチャリゾートホテルに投宿しています。最低でも1万円の部屋に泊まっています。高いところは2万とか3万とかするホテルです。そこに150名ですから1万円として一晩で150万円、30日で4,500万円、10ヶ月かけると4億5,000万円。これだけを使って今、私たちに襲いかかってきています。あり得ないことです。そんなカネがあるならフクシマへ、被災地に回せ!(拍手)たらふく飯食って、夜はホテルの敷地のイルミネーションの世界で“素敵だナァ~、いつか母ちゃんと来てみたいナァ”と思っているのか?そんな馬鹿な話はない。

だから私たちの憤りは激しいわけです。そこからやって来て、毎朝、毎朝私たちを絞め殺すゾ!という東京警視庁もいるわけです。それでホテルの前で抗議のコールをしている。「東京警視庁帰れ!暴力集団帰れ!沖縄県民を圧殺に来たのだったら許さない!東京にさっさと戻れ!」と続けています。そうすると東京の連中も少し静まってきた。それでどうなったかと言えば、警視庁の中から「何で東京だけがエライ目に遭うのだ」と(笑)。そこで北海道から鹿児島まで交替でやろうかとなった(笑)。恐ろしいでしょう。選抜チームと言うのだそうです(笑)。全国から来るのであったら、みなさんも全国から駈け参ぜねばなりませんネ(拍手)。全国の機動隊選抜チームを全国の選抜座り込み隊で跳ね返してやろうではないか!(拍手)こういうことが近々始まるでしょう。

安倍は何としても抑え込みにかかっている。もしかすれば、今の300名体制の機動隊が500名体制になるかも知れません。凄まじいです。300名の機動隊が戦闘服でズラズラ~と走ったり、上がったり下がったりすると戦争が始まったのかと思います、毎朝ネ。

最近よく感じます。軍隊というのは外に向かう暴力装置です。機動隊は内に向かう暴力装置です。外に向かう軍隊、内に向かう軍隊と考えれば分かり易い。人民を圧殺する機関としては変わらないわけです。国家権力というのは、そういう意味では最終的には暴力です。軍隊という暴力、警察という暴力、海上保安庁という暴力、この暴力が今沖縄に総力で襲いかかってきている。このことをまざまざと感じることができます。みなさん!権力の姿を現場で見ませんか!(拍手)

  • 沖縄のお年寄りは…。 

2015年11月22日、

奈良での集会でご夫妻と。

という恐怖があの世代を押しているのだと

思います。ここに繋がっていかなければなりません。

  • アメリカからも連帯の動き 

 12月11日(金)には、アメリカから「平和を求める元軍人の会(ベテランズ・フォー・ピース)」のメンバー11人が辺野古の座り込みに参加しました。凄かったです。彼らはベトナム戦争やイラク戦争に行った体験から、アメリカの武力攻撃に反対し、「新たな戦争につながる基地は造らせない」と声を上げました。24時間、毎時間、退役者が自ら命を断っていると言っていました。病気で死ぬより自ら命を断っている退役軍人の方が多い。それくらい疲弊している。戦争に行けば、国が言っていたことが全部ウソだったということが分かる。正義の戦いなんてウソだ。人々を殺して、これが正義なんだとはあり得ない。そう言って、みんな本国に帰って苦しんでいるそうです。

そういうみなさんが全米で組織をして「辺野古に基地は要らない。新しいアメリカの海外基地は要らない」という決議を挙げた。「みなさんと連帯する」と言う話をしてくれた(拍手)。

  • 非暴力直接行動 

着実に広がります。世論は拡がります。訴えは拡がる。そらそうでしょう、拡がらなきゃウソですヨ。我々もなまじっか座っているわけじゃないんだ。命を張って身体を張って、日本の世論、世界の世論に訴えようと思ってがんばっている。それが今少しずつ花開いてきている。そういう感じがします。そうであれば更に声を挙げなければならない。更に運動を広げなければならない。

運動は非暴力です。しかし非暴力と無抵抗は違います。私たちの非暴力は直接行動で座り込みをして、身体を張って止める!そういう闘いに希望を見い出そうと思っています。だから機動隊の圧力にもさらされますが、そんなのに負けていられない。

「沖縄の未来は沖縄が拓く」を合唱する。

みなさん!がんばりましょう!(鳴り止まぬ拍手)

  • 「沖縄の未来は沖縄が拓く」を全員で合唱する。 

私がこの唄を作ったのは、高江のことも忘れていないということ。与那国に自衛隊基地が出来ます。宮古島にミサイル基地が出来ます。離島で闘っている仲間を決して忘れないという意味で4番目の歌詞を入れました。

みなさん、一緒に歌いましょう!

沖縄の未来(みち)は沖縄が拓く

作曲:不詳 作詞:山城博治

沖縄の未来(みち)は沖縄が拓く

戦世(いくさゆ)を拒(こば)み、平和に生きるため

今こそ立ち上がろう 今こそ奮い立とう

辺野古の海を守り抜くために

圧政迫るが、立ち止まりはしない

今こそ立ち上がろう 今こそ奮い立とう

高江の森を守り抜くために

力を合わせて、スクラム固めよう

今こそ立ち上がろう 今こそ奮い立とう

島々の暮らしを守り抜くために

思いを巡らせて、心を通わそう

今こそ立ち上がろう 今こそ奮い立とう

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