椅子から転げ落ちそうになった日本の教育 NHKの人気番組? Journalist World ジャーナリスト・ワールド
- 北口学
- 2017年10月31日
- 読了時間: 3分
おぞましいNHK TV番組の小学生のコメント。 普段なら見ないのに昨夜はぼやっとチャンネルを合わせながら放置していたらNHKで小学生の縄跳び大会の決勝あたりが流れていました。残念なことだとは思いますが惜しくも決勝で敗れ、準優勝の小学生がマイクを向けられコメント。 小学生のコメントですよ!! 椅子から転げ落ちそうになりました。 「頑張ってご指導してくれた先生に優勝をプレゼントできず申し訳ない」 思わず悪寒。このような集団行動を推奨し画一化と同化圧力、兵士養成のような教育理念をいつまで日本は続けるつもりなのだろうか?この小学生には罪はない。努力とは自身や社会のためであるべき。欧米個人主義や民主主義を100%礼賛するわけではないが、かの地では絶対ありえないコメント。このような集団主義、日本の初等中等教育の普遍的な教育理念ほど個性を圧殺し、市民や住民、消費者より利潤追求を良しとする自分の意思や哲学も持たない「企業戦士」量産システムに直結していると思う。教師も集団行動の得意な優等生のいい子ちゃんばかりが採用試験にパスしてくるのだろうし。そんな彼らの価値観で全てが判定され運営されてゆくクラス。 「仰げば尊し」ではなく「仰げばおぞまし」って気分。 芸術系大学で講義していて、多少面白い学生、個性的な学生に出会うケースも多いからか、どうしても現行の初等中等教育の個性圧殺には不満が蓄積してしまう。なぜなら個性的な私の学生たちは非常に大きな比率であまり幸福な小中学校時代を送っていないからだ。それはレポートやアンケートから毎年強く感じる機会があります。人権の講義で「いじめ」問題に対する関心比率が毎年とても高いですし、不登校の経験がある学生も多いのです。私は彼らに言いたい。「君にはなんの落ち度も欠落も欠点もないよ。素晴らしい個性に満ちている」と。芸術系はある意味、いろいろな逸脱、無茶や多様な世界、文化に出会い、常識を疑い、新たな創造・発想力が重要。でも普通の大学でも必要と思うが。教師はもっと多様で色々な個性を持ち、できうるなら多様な経験、広い世界観や経験のある教師の比率が上がればなぁと。でも、素敵な資質を持つ教師は親や子どもへの寄り添い、社会や生徒を取り巻く社会を見据えることで素晴らしい教員になっている人も少数ながら存在する事も知っている。関西は割といい感じ。でも、私の偏見かもしれないけれど、東海や北日本は絶望的な保守性を堅持している気がします。 しかし、小学生のコメント、、、高校生も大学生も、一般社会人でも同様のコメント、蔓延してるよなぁとしみじみ考える。そうすると、椅子から転げ落ちそうになる私が少数者の変わり者ということか、、、。 NHK、いい番組もたくさんあるのだけれどもね、、、。 私が中高の教員を続けていたなら、きっと映画『兵隊やくざ』や『唐獅子牡丹』などを見せているだろうなぁ。「造反有理」それはそれで問題ありありか?(苦笑)でも、一応、一般教養の教職必修科目を担当してはおります、、、、。
