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夜間中学その日その日 (518) Journalist World ジャーナリスト・ワールド

  • アリ通信編集委員会
  • 2017年11月4日
  • 読了時間: 3分

特別展「夜間中学生展」(5)

映像コーナーでは証言映画「夜間中学生」が放映されている。「若い子どもたちが学んでいたんやなぁ」「ちょうど50年前の映画やから、この人たちは、私たちと同い年や」「あのとき学校に行けとったら・・」「笑顔で元気な顔や」「学校で勉強している時だけとちがう?」「あの頃は学校へ行くどころではなかった、弟の面倒をみないと、いけなかった。弟を連れて学校へ行ったとき、先生は教室に入れてくれた、しかし友達の勉強に迷惑をかけてると思うと次から学校へ行けなくなった」「これが髙野さんたちがつくって、全国を持って回った映画ですか?みることができますかとたずねたとき、一度みんなでみましょうといって、みることがなかった『幻の映画』や」「映画をこしらえて、映画を映して、夜間中学をなくしたらあかん、必要やと運動した」「私は夜間中学があることを知って、入学できたが、大阪に夜間中学をつくるためにこんな苦労と運動があったこと、忘れたらあかん」「小さい字が書いてあるこの葉書、何枚ありますか?」「行く先々から、その日あった出来事を書いて、母校の夜間中学に送り届けた、460枚以上あります」「東京荒川九中の夜間中学にですか」

 やっと天気が安定してきた11月2日、守口市成人基礎学習講座「あけぼの教室」の校外学習として学習者が大阪人権博物館を訪れた。1997年、守口夜間中学生が守口市に、市民が学べる識字学級の開設を要求し、実現した成人基礎学習講座である。ここには夜間中学卒業生も参加している。証言映画「夜間中学生」の画面を見ながら卒業生は上のように語った。

 「藍染めの共同作品、飾るとこに飾ると、立派な作品ですな。いつも見慣れた同じ作品とは思われません」「府庁を取り巻き、ビラを配り、綛山副知事に面会を求め、集めた署名を手渡し、夜間中学生の考えを伝えた。そのときの写真です。朴春緒も亡くなり、一森さんも亡くなった」。一枚一枚確かめるように展示をみていた。 

 夜間中学のあゆみについて、授業で何度も実践してきたが、一枚の「わらじ通信」が、ビラが、マスコミを動かし、関西テレビ「はい土曜日です」が取り上げ、小林晃くんが名乗りでて、「越境かまいません」の毎日新聞記事が夜間中学開設に大きな力を発揮した、1968年12月の展開の展示は授業ではできなかったプレゼンテーションである。この流れは、50年後の今、国や文科省が方針転換した今こそ、活かさねばならないヒントがある。

 髙野さんとの再会を果たし、アンケートや寄書きをかいて、「これは多くの人たちにみてもらわんとあかん、知り合いにも行くようにいいますわ」といって特別展示室を出て行った。アンケートには次のように記されていた。いくつか紹介する。

 「今年、夜間中学を卒業させてもらいました。本当に、一生に残る体験、勉強、生きる喜びを感じています。・・・」(70代)

 「かげで支え、闘ってくださった多くの人たちのおかげで今の自分も学べていると思います。・・・」(70代)

 「夜間中学があるのを聞いて学べたことは大きな喜びです。今日一日学校に来ることはとてもうれしいです。体の動ける間、楽しく学ばせてもらいたいです。髙野さん、こんなに苦労して作って下さったこと感謝しています」(80代)

「いろいろな作品を観て夜中時代のことがなつかしく想い出しました」(70代)

「夜間中学出です。今日ここに来て、とてもなつかしく思いまた、胸が一杯になり、思い出がありすぎて、本当に感謝です。ありがとうございます」

 守口市の広報をみて学びはじめた学習者は

 「今は少なくなっている夜間中学校、以前はこんなにたくさんあったんですね。私はあけぼの教室で学ばせてもらうようになって、学歴のコンプレックスが少なくなり、気持ちが楽になりました」(70代)

 「もうすこしわかければ、いちから、べんきょうしてみたいです。このつぎはうまれかわれば先生になりたい」(80代)

 
 
 
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