top of page
検索

アカデミー賞受賞しながら日本で劇場公開されなかった差別と人権を描く米国映画の傑作『フェンス』

  • 北口学
  • 2019年1月20日
  • 読了時間: 3分

 録画していた米映画に深い深い感動を受けました。高い叙情性と深い物語、セリフの一言一言に公民権運動以前の米国黒人の辛酸が濃密に端的にビンビン響いてくる。親子の葛藤や差別の中、厳しい労働、家族を背負いながらも頑固に苦闘を続ける頑固おやじには、過去、辛くも厳しい差別と挫折に打ちのめされながらも、素晴らしい連れ合いに支えられながら生き抜いた。胸に染み込む深い感動と感銘を受けました。後述の通りアカデミー賞を受賞にも関わらず日本で劇場公開されなかった事に深い悲しみと怒りを感じてしまいます。非常に稀なケースなんだとか。差別と人権の苦闘の人生を描いた作品、傑作なのにねぇ!  映画配給会社は「これじゃ商売にならない」と劇場を開けず、つまらない戦争ものやアニメを公開したとしたら、日本の観客はバカにされたのか、それとも配給会社のマーケッティングが正確で観客動員が見込めないという事ならば(プロフェッショナルですからねぇ)、本当に悲しい日本の観客層、つまり日本在住の人々の文化的水準の低さ、民度の低さの証明のようで悲しくなります。それが今の日本の現実なんでしょうねぇ。アメリカもどうしょうもない国なんだけれど、こんなにも素晴らしい作品が2016年に公開されていた、、、。日本では『シン・ゴジラ』『君の名は』『この世界の片隅に』『ロクヨン』『ちはやぶる』、、うーーん、アニメや特撮怪獣モノが映画館を占領してた日本だものなぁ(涙)。洋画は『ゴーストバスターズ』『ターザン』『ジャングルブック『インディペンデント・デイ』『X Men』だもんなぁ。泣けてくる。  在日コリアン、被差別部落の現代史に繋がる要素、差別に起因する家庭内の諸問題に共通点が満載でもございました。このような作品を日本の深刻で重大な人権問題をテーマとした傑作歴史叙事詩のような映画、ありそうでないんだよな。情けないよなぁ。佳作、良作レベルはありますが、この作品の質には及びつかないですねぇ。好きな作品に『ラスト・オブ・モヒカン』って作品や『ダンス・ウィズ・ウルブズ』などの米国映画もありますが、日本のアイヌ民族や琉球の人々の骨太大作名作映画がないところが、差別の反映でもあり、人権意識の低さでもあり、歴史認識の勉強不足などといった複合的相乗効果の結果なのかもしれないと深く考え込みます。

 こういう深い太いテーマをズドーンと魂を直撃し、世界に通用する作品を作れた日本映画界。近年は良作はあれど、寂しい限りですねぇ。  レンタルビデオを見つけたら必見と思います。  しっかし、劇場公開しなかったってことで、日本って国全体に対して、さらに深い失望感、絶望感を味わったわけであります。まぁ、どの国も色々あるし、どこが最高って国はないんですけれどもね。

「『フェンス』(Fences)は、2016年にアメリカ合衆国で公開されたドラマ映画である。監督と主演はデンゼル・ワシントンが務めた。なお、本作の原作は1983年にオーガスト・ウィルソン(英語版)が発表した戯曲『Fences』である。本作は極めて高い評価を得ており、第89回アカデミー賞では作品賞を含む4部門にノミネートされ、ヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞を受賞した。 日本では劇場公開されずにソフトスルーとなった。日本ではアカデミー賞にノミネートされても劇場公開されなかったり、逆に受賞をきっかけに公開が実現した作品は過去に前例があるが、本作では受賞したにも関わらず劇場公開が見送られた稀な事態となった。 」

 
 
 
Featued Posts 
Recent Posts 
Find Me On
  • Facebook Long Shadow
  • Twitter Long Shadow
  • YouTube Long Shadow
  • Instagram Long Shadow
Other Favotite PR Blogs
Serach By Tags

© 2023 by Make Some Noise. Proudly created with Wix.com

  • Facebook Clean Grey
  • Instagram Clean Grey
  • Twitter Clean Grey
  • YouTube Clean Grey
bottom of page