夜間中学その日その日 (1101) 夜間中学資料情報室
髙野雅夫夜間中学資料室 第1回講演会(その4) 2026.7.11
萬稀さんは「『韓日文解学習者共同宣言文』の趣旨は、韓国と日本の文解学習者の連帯を通じて、アジアとアフリカの多くの第三世界の『文解学習権』保障のための支援と連帯を宣言したこと。そして「宣言が実現できるように、夜間中学の学習者の皆さんと先生たちは日韓交流やさまざまな努力をしてきました。私もあの日の約束を神聖な重荷として抱えながら過ごしていたところ、偶然カンボジアを訪れることになり、戦争と貧困で学ぶ機会を持てなかった大多数のカンボジアの人々を見て、あの日の約束を守る時が来たことに気づき…」と今回も講演でこのように話された。
東アジアの識字文解活動の連帯を実践されていることを、生前髙野さんは、這ってでもカンボジアへ行って、とりくみたいがあの気候の中で、かえって迷惑をかけると何度も語っておられた。

2008年の『韓日文解学習者共同宣言』は韓国と日本を超えて第三世界へ文解教育運動を広げようという約束です。2011年、カンボジア政府から萬稀さんの母校・梨花女子大学校にカンボジアの文解教育に共同プロジェクトの申出があり、萬稀さんが調査活動に参加する要請が母校からあった。萬稀さんは韓国の文解活動は後輩に託し、カンボジアの事前の調査活動に参加するためカンボジアにわたった。
講演でカンボジアのキリング・フィールド(Killing Fields)と呼ばれ、ポル・ポト政権は、知識人、教師、宗教関係者、元公務員などを「革命の敵」として次々と拘束した。1975年〜1979年のわずか約4年間に、当時の全人口の約4分の1にあたる約150万〜200万人以上が、処刑や強制労働、飢え、病気により命を落とした。
その結果カンボジアの状況について、平均教育期間:5.8年。 識字率が40%で教える教師が絶対的に不足していること、カンボジアの学校では音楽、美術、体育の教科がないと説明され、市民の貧困状態を1日の生活費が1ドル未満が45%、2.15ドル未満 20%だと紹介された。
調査活動を経て、カンボジア国内4カ所の文解教育活動の取り組みを映像を使って次のように紹介された。
プノンペン – 都市の貧困層(紙くず拾い、物乞い)の救済および文解教育
カンポンチャン – 農村の子どもたちの基礎教育(音楽、美術、遊び、文化など)および宗教教育
カンポンチュナン – 低所得、貧困家庭の学費支援および学習室支援
カンポンスプ – 農村私立学校の支援およびセジョン学堂の教師、成人文解教育
ここで展開されたとりくみの手法や思想は韓国の文解教育で実践された方法をカンボジアの実態にあわせて工夫されていることが映像からわかった。
学習者が来れないなら、萬稀さんたち指導者のほうがそこに出かけていき、軒先が“学校”なる。椅子を机にして学ぶ子どもたち。自立のためのバザー活動を通して、学びを創造する。地域の清掃活動、大人や高齢者の医療サービス。キリング・フィールド(Killing Fields)をLearning Field(学びの場)にかえていく実践の紹介だ。
2013年から萬稀さん自らクメール語が読めない、書けない、話せない状態の非識字学習者としての生活を送りながら、様々な実践をとりくまれている内容で夜間中学の学びで実践したい興味ある内容であった。
萬稀さんは髙野雅夫さんから参加者に3点の質問をされていますとして
1.学ぶことができずに、羞恥心、不当な扱い、怒りを経験している人たちがいると思いますか?
2. 思う存分学び、幸せに生きられる世界を望みますか?
3. 私だけでなく、みんなが幸せな世界をつくることに、 機会があれば貢献したいですか?
3点の問題提起をして講演をまとめられた。






















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