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夜間中学その日その日 (787) 夜間中学卒業者の会通信編集委員会

  • journalistworld0
  • 2021年11月8日
  • 読了時間: 6分

11・07 近畿夜間中学校生徒会連合会役員代表者会   2021.11.08


 「突然すぎて寝耳に水で、10月24日の生徒会の総会で聞いて考えたこともなかったので、本当にびっくりした」「私たちも10月の役員会で突然聞いて本当にびっくりしまして、すごくショックでした。連合生徒会の会長から頑張らないけないと、いうことを強く言っていただいて、すごく力強く思いました」「今廃校の話を聞いいてとってもびっくりしました。同時に理解できないことです。なんでこんな50年の歴史ある学校が、突然廃校することになるんでしょうか。とっても理解できない」「私は今、黄金の知識を学んでいる。このような、文の里を廃校にしないでください」「急に我らの学校がなくなる。廃校にされることを知りました。もうどうしようもないのか。それを聞いた瞬間から今まで寝られません。食べられません」


 2021年11月7日、近畿夜間中学校生徒会連合会役員代表者会が開催された。10月24日の役員代表者会に引き続く集会だ。大阪市立の天王寺夜間中学と文の里夜間中学が廃校にする計画を大阪市教育委員会が持っていることを夜間中学生はこの日(10/24)はじめて耳にした。各夜間中学の代表は学校に戻り、報告を行ない、議論した内容を持って、11月7日役員代表者会に臨んだ。集会で天王寺、文の里の夜間中学生は上のように発言した。

 廃校にするという大阪市教育委員会の計画は、9月の中頃、ある夜間中学の管理職から、教員のみに話しがあったということのようであるが、10月24日の生徒会の会議で、生徒会担当の教員から報告を受け、夜間中学生が知ることになった。市教委から出された文書や資料はなく、集会では、口頭による説明であった。

夜間中学生、教員、卒業生あわせて100人を超える参加者で埋め尽くされた会場は、どの顔も緊張した雰囲気で集会に臨んでいる。



 10月24日の報告を記した機関誌「なかま」を読み上げ、内容を確認したあと、連合生徒会会長がマイクを持った「天王寺夜間中学と文の里夜間中学に行って、生徒会の仲間のみなさんと直接話しあってきた。また11月4日の市教委担当者と直接話しでも、教育委員会の対応は、のれんに腕押し、糠に釘で、計画があるともないともそれも答えない。しかし匂いだけはしている。そしていきなり廃校にする。こんな対応は絶対許されない。わたしたち夜間中学生の生の声を直接聞いて、説明をする、それが責任ある教育委員会ではないのか」

この提起を受け、各夜間中学で話しあった内容を報告していった。


「先輩たちが大変なご苦労されて今の夜間中学ができたことを先生から教えてもらっています。文の里・天王寺夜間中学がなくならないように願っています。私は夜間中学のおかげで今の私がいます。どうか学校が廃校にならないように生徒の一人としてみんなで力を合わせて頑張っていきたい」



「(夜間中学に)面接しに行った時に何を思ったかといったら、昼の学校と同じ先生がおったらどないしょ、昼の学校と同じように苦しい空気があったらどないしょと思いながら、夜間中学の先生と話しをし、入学した」「学校の先生も僕らも一緒になって闘っていかへんかったら、これは勝つことなんてできません。だから僕も頑張っていきたいと思います」

「誰がこれを決定したんですか。私らには一言も聞かんと、誰がどうして我らの学校をなくすんですか。なぜでしょうか」

「僕が一番腹がたつのは、行けない人が出るということを考えてない。そこにしか通えんということがあるということをまず調べることが先。市がそういう計画を立てる、それが一番許せん」

「うちらの天王寺夜中をなくしてはダメです。私は命をかけます。学校を守ります。夜間中学をなくそうとしたら、テントを張って、そこで寝泊まりしながら死ぬまで頑張ります」

中国語の発言もあった。「みなさんの話を聞きながら、年配者の生徒さんが涙を流しながら話をしているのを見て、自分もとっても悲しくなって来て、是非教育委員会の人たちに見て欲しいです。是非生徒たちの立場に立って考えて欲しい」


 卒業者もマイクを持った。

「夜間学校をつくろう全国に発信し、東京のシンポジウムに3回も行き、あちこち回ってきました。それなのにどうして天王寺中学校をこういうふうにあげて潰そうとするのか。私ら、わかりません。天王寺の生徒たちもOBたちも同窓会も力をあげて、きょうの会議を見守っています」

「皆一緒に闘って天王寺、文の里を潰さないように頑張っていかないと、個人個人では、とても前に進みません。市役所にどんだけ私たちは通いましたか。だからみなさんも市役所の方に、どんどん言うていかなと思います」


 参加者からの声に促され、髙野雅夫さんも語った。

「言葉がないよ。50年目に大阪でこんな目にあうとは、夢にも思っていなかった。たった一人で68年大阪に来て、当時25校あった夜間中学が、行政管理庁の廃止勧告で19校に減らされた時、命をかけても守りたいと思った。それは旧満州引揚げの戦争孤児で、敗戦後の闇市で野良犬のように飢えをしのいできた俺たちを人間として育ててくれたのが夜間中学です。だから、俺を人間として育ててくれた夜間中学は、命をかけても守りたいと心に誓いました。大阪に来て、大阪府市の教育委員会に行っても『大阪は同和教育や民族教育や解放教育をちゃんとやっているから、そんな人は一人もいません』どこに行っても冷たくあしらわれました。その時、大阪市内に300万人いることを知り、300万枚ビラをまき続けたら必ず仲間が名乗り出ることを信じて、毎日毎日心斎橋や天王寺の前などいろいろなとこでビラをまきながら、毎日毎日大阪府、大阪市の教育委員会に通いました。そして8人の仲間が名乗り出て、1969年6月5日、89名の仲間たちが名乗り出てあの天王寺夜間中学ができました。今その天王寺夜間中学と文の里夜間中学が潰される。まさに第二の死刑宣告だと今…。50年前たった一人でビラをまき続けた俺たちにくらべて、この会場だけでもこんなに多くの仲間がいるじゃないか。今さら俺が何を言っても始まらない。命をかけても守りたいという夜間中学が、あるのかないのか。それが問われていることだと思います。ありがとうございました」


 連合生徒会の会長は「憲法にも『学ぶ権利はある』とうたっている。それが奪われようとしてる。大阪市教育委員会が『等しく学ぶ権利』を私たちから取り上げようとしている。これが許せない。やっとたどりついた中学校です。皆さんのお話聞いても、皆そうです。それを公権力が奪い取ろうとする。これが許せん」「やるのは主役である我々。主役にしてくれるのは先生。肝に命じて頑張っていきたいと思っています。髙野さんが死ぬ気やったらわしも死ぬ気で頑張ります」と語り、廃校に反対する署名活動にとりくむ提起を行ない、ねばり強くとり組んでいくことを確認してこの日の集会を終えた。

 
 
 

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