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夜間中学その日その日 (790) 夜間中学卒業者の会

  • journalistworld0
  • 2021年11月21日
  • 読了時間: 3分

                                   2021.11.22

       声明/大阪市立夜間中学2校の廃校計画に強く反対します

                    2021年11月13日  夜間中学卒業者の会

 「夜間中学卒業者の会」は、夜間中学の卒業生・元教職員などを中心に、広く市民の参画をえて、夜間中学に関わるさまざまな活動を創造的に推進することをめざし、2019年12月21日に発足し、活動やとりくみを続けています。

 10月下旬、大阪市教育委員会内部で大阪市立の夜間中学4校のうち、天王寺夜間中学と文の里夜間中学の2校を廃校にする計画が検討されていることを私たち夜間中学卒業者の会ははじめて知りました。

 天王寺夜間中学は東京の夜間中学卒業生・髙野雅夫さんの夜間中学開設運動の呼びかけに応え、市民による夜間中学開設運動によって1969年6月に開設された夜間中学です。当時、行政管理庁による「夜間中学早期廃止勧告」をはじめとする、国の夜間中学冷遇視の厳しい状況が続いていました。そのような状況のもと、大阪市に夜間中学開設を決断された、大阪府や大阪市の教育委員会をはじめ、当時の行政担当や教育関係のみなさんの卓越した判断が、大阪のみならず、この日本に夜間中学が今も存在する礎となっていることは、全国の関係者が認めるところです。

 夜間中学は学齢時に義務教育を保障されなかった人たちが、国籍に関係なく、学べる制度で、教育制度として持っているのは世界でもこの日本の夜間中学だけだと言われています。また、夜間中学は義務教育を保障するのみならず、夜間中学の場は「教育のあり方」を根本から問いかけている場でもあります。小・中・高校・大学生のみならず、教職員が夜間中学を訪問し、夜間中学生の横に座りながらの夜間中学の授業体験や夜間中学生とのさまざまな交流を継続しおこなう活動も進められています。教育委員会がおこなっている教職員の研修プログラムにも夜間中学の参観交流が入っているところもあります。

 また、夜間中学の新規開校を念頭に全国各地から大阪の夜間中学の視察訪問が増えています。夜間中学生が昼の学校を訪問し、自らの人生や学ぶ喜びを語り、昼の子どもたちと一緒に自らをふりかえる学びが大阪で実践されています。夜間中学が今も存在することのもう一つの意義であることを確信しています。

 全国的にも夜間中学の存在意義が共有され、各地で新設や増設が推進されているなか、大阪市立夜間中学2校の廃校計画の突然の知らせに、現在、日々学びを続ける夜間中学生も強くショックを受け、しばらくコトバがなかったと聞いています。11月の生徒会連合会の集会では、「憲法にも『学ぶ権利はある』とうたっている。それが奪われようとしてる。大阪市の教育委員会が『等しく学ぶ権利』を私たちから取り上げようとしている。これが許せない。私たちにとってやっとたどりついた中学校です」との切実な訴えがあり、生徒会連合会で署名活動を行うことを決めたということです。

 今年度の近畿夜間中学校生徒会連合会の会長である夜間中学生は「とりくむのは主役である我々。肝に命じて頑張っていきたいと思っています」と決意を語り、各学校の生徒会が力をあわせた活動やとりくみをおこなうとしています。

 私たち、夜間中学卒業者の会も生徒会連合会のみなさんの決意と訴えを真摯に受けとめ、大阪市立夜間中学2校の廃校計画に強く反対し、活動やとりくみを行っていくことを表明します。



                        

 
 
 

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