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夜間中学その日その日 (801)   白井善吾

  • journalistworld0
  • 2022年1月3日
  • 読了時間: 2分

 夜間中学の2021年(1)              2022.01.03

 明治維新(1868年)から77年後が敗戦の年(1945年)。敗戦から77年後が今年、2022年だという。長い年月だと思っていたが、驚いてしまうと同時に、自責の念に駆られる。

 教員になった年、どんないきさつだったか、職場で「教え子を再び戦場に送らない」の議論をしていたとき、50代の先生に「戦場に送る流れに何もできなかったのか」と言ったことがある。今はどうなんだろう。戦争への道に一歩、一歩近づいている。どころか、協力させられてしまっているところに立っているではないか。この動きに対し、その先生はなんとおっしゃるだろう。

「自分は今教員をしているが、生き残った私は、戦場で死んでいった戦友に顔向けができる教員でありたい」と先生はおっしゃっていた。


 壬寅(みずのえとら)の歳、年頭にあたり、「夜間中学の2021年」を書いておきたい。夜間中学資料情報室で確認した夜間中学関連の新聞記事数は387。私が教員になった1969年は開設運動により、天王寺夜間中学が開校した年で、新聞でもよく取り上げられ53を数える。2021年はその7.3倍になる。

 改めて、387の記事に目を通すと、大切にしておきたい出来事と、珠玉の文章や言葉にハッと気づかされる。そんな報道につながる夜間中学の実践の裏付けによって、記事が生まれたことも押さえておきたい。




 記事の内容はというと、①.国や地方自治体による、公立夜間中学開設への動き。 ②.新たに自主夜間中学のとりくみをはじめた動き。 ③.夜間中学の学びについて。 ④.公立夜間中学の活動。 ⑤.夜間中学の連載記事。 ⑥.夜間中学の出版物。 ⑦.夜間中学の劇、落語、テレビ番組。 ⑧.夜間中学廃校の動き。⑨.通信制中学。 ⑩.その他に分類できる。


 夜間中学の連載記事では産経新聞の2019.3.19から始まった「夜間中学はいま」は2021.7.12から「夜間中学はいま 学び舎の風景」として月に2回、一つの夜間中学を取り上げ、ルビうちの一紙面全体を使った記事で発行された文集から夜間中学生の書いた文章を取り上げ、その丁寧な取材が光っている。掲載された夜間中学生だけでなく、勇気づけられた夜間中学生も多かったと思う。写真もボカシが無く、堂々と写っている。取材記者の姿勢に応える夜間中学生の想いが相乗効果を生んできているのだと感じている。小学高学年から中学生の学習に活用できる記事「学ぼう産経新聞/夜間中学ってどんな学校?」(2021.6.13)の記事も注目しておきたい。

 こんなとりくみが、天王寺・文の里の夜間中学廃校阻止の街頭署名のとき、夜間中学の署名だとわかって、横断歩道を渡ったが引き返してきて署名に応じ、中学生のとき、夜間中学のこと、勉強しましたという発言につながり、夜間中学で勉強できることを紹介することにつながってくる。(つづく)


 
 
 

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