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夜間中学その日その日 (858)   砦通信編集委員会

  • journalistworld0
  • 2022年12月15日
  • 読了時間: 4分

  大阪市議会「教育子ども委員会」         2022.12.15      

 大阪市議会の常任委員会「教育こども委員会」(2022年9月21日)につづいて12月7日の委員会でも陳情書の審査がおこなわれた。

 陳情第260号 SDGs「だれ一人取り残さない」大阪市のさらなる教育充実にむけて天王寺夜間中学校(天王寺中学校夜間学級)と文の里夜間中学校(文の里中学校夜間学級)の存続を求める陳情書。

 陳情第274号 天王寺・文の里夜間中学の統合移転に関する陳情書など12の陳情書が審査された。

 9月の教育子ども委員会で夜間中学があることを伝え、ニーズの掘り起こしに努めるとの市教委答弁に対し、9月以降とりくんだ広報活動の内容について佐々木哲夫議員(公明)はまず質問した。

 新たに取り組んだ内容として、地下鉄の5駅に夜間中学生募集のポスターを掲示した。もう一つは教育委員会のツイターの広報をやっていることを紹介した。

 地下鉄の駅の数は延べ133駅のうちタッタ5駅とは。耳を疑った。大阪市教育委員会のツイッターを見ると、委員会直前の12/6と12/8に大阪府共通の夜間中学ポスターが掲示され、「あべのくの ふみのさと ちゅうがっこうで よるに べんきょうができます」ひらがなの一文を見ることができる。教育委員会の想いのこもったとりくみだとはとても思えないと受け取ってしまった。

 25年になるだろうか、夜間中学生徒会は、新たな広報活動にとりくんだ。当時の文の里夜間中学の生徒会はJR環状線各駅の掲示板にポスターの掲示を依頼し、実現したと集会で報告していた。守口夜間中学の場合、京阪電車の駅の掲示板に掲示を依頼に行った。掲示費用の請求があったが、多くの夜間中学生が京阪電車を利用して通学していることを伝え、理解を求めるとりくみを行った。一人の夜間中学生の発案で生徒会でとりくんだ。募集時期の一定の期間掲示が実現した。

 近畿夜間中学校生徒会連合会と大阪府教育委員会との話し合いの中で、夜間中学の広報番組を作って、大阪府が持っている毎日放送の番組で報道することを生徒会は提案した。時間はかかったが、『夜間学級は私の夢』(1990.11.27)の30分の番組放送が実現した。大阪市の広報のとりくみで生涯学習情報誌『いちょう並木』で夜間中学を扱った記事がある。表紙の姜仁玉さんは天王寺夜間中学で学ぶ、近畿夜間中学生徒会連合会の会長さんだ。想いと心があれば、市教委担当者の寂しい答弁とはならないはずだ。

 




議員は更に質問した。「天王寺、文の里は交通が便利、いろんなところから入学したいという希望者があるはずだ。統合移転ではなく、現在の場所に残す方向では考えられないのか」と。

 担当者は「外国人生徒が増えたが、文の里・天王寺の生徒数は減少している。校舎の老朽化と昼間の生徒数が増えてきている」「両校の教育環境整備を考えて、浪速区に開校予定の特例校に夜間学級併設を進めていく」「(2024年4月)に卒業できない方に対し、学習できる経過措置を計画している」と答え具体的な説明はしなかった。

 議員は「建て替えた校舎内に夜間中学を置くことはできないのか?校舎建設のスケジュール、今後の計画について?」質問した。

 答弁は「天王寺の校舎は老朽化して永続的に活用できる状況ではない。(夜間の)生徒数が減少し小規模化しており、国の(校舎建設の)補助制度上、夜間学級校舎をそのままの規模で建て替えることはできない。現在の教育環境を維持することは困難だ。一方で昼間部の生徒数が増加し、教育環境の悪化が危惧されることから将来、校舎増築が必要だと考えている。教育委員会として昼と夜、双方の教育環境を解決するため、総合的に考えて改善のとりくみを進めることが必要だと考えている。(2024年4月)までに卒業できない人の経過措置や昼間部の生徒数の推移を注視し進めてまいりたい」と答えた。

 議員は「交通の利便性から言っても天王寺周辺のニーズは高い。校舎建て替えに当たっては夜間学級も含めた校舎の活用もふまえ、考えていただきたい」と検討を要望した。

 文の里・天王寺の陳情書は継続扱いとしてこの日の教育子ども委員会は審査を終えた。

 市教委担当者は質問の「校舎建設のスケジュール、今後の計画」はあいまいにした答弁を行った。私は答弁を聞いて、次のくだりは究明してもいいのではと受け取った。意味深長な答弁であると考える。「国の(校舎建設の)補助制度上、夜間学級校舎をそのままの規模で建て替えることはできない」。「そのままの規模」に引っかかる。

 前にも書いたが、天王寺、文の里の校舎配置図にその答えがあるのではないか。近畿夜間中学校生徒会連合会は、大阪市役所前の街頭署名活動に加え、学習会/決起集会『近畿夜間中学「50年」 やっとたどりついた「学校」「学ぶことは生きること」-今・これまで・これから-天王寺夜間/文の里夜間の「学びのあかり」を消してはいけない』で『近畿夜間中学「50年」生徒会連合会宣言』を確認した。議会への陳情書提出など、これらとりくみは市議会の議論の展開に大きく影響してきている。同窓会をはじめ、すべての力を束ね、とりくみを進めよう‼ 闘いは今から‼

 
 
 

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