夜間中学その日その日 (889) 砦通信編集委員会
- journalistworld0
- 2023年5月28日
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2023近畿夜間中学校生徒会連合会総会・新入生歓迎会 2023.05.29
夜間中学の主役は私たち生徒です。新入生の皆さん、お立ちください。夜間中学にようこそ。歓迎の大きな拍手が会場に響きわたった。こんな多くの仲間が入学されたが、2020年の国勢調査の結果を見ても、まだたどり着けていない仲間がたくさんいます。今日も会場においでの髙野さんらの開設運動によって天王寺夜間中学が開校しました。長い闘いですが、負けるわけにはいかないんです。多くの仲間を引き入れ、多くの応援をえて、文の里・天王寺夜間中学の廃校の計画をやめさせなければなりません。近畿夜間中学校生徒会連合会会長はこのように挨拶を行った。
2023年5月14日、尼崎市立総合文化センターに378名の夜間中学生、来賓、関係者が参加し上記集会が開催された。

兵庫県教育委員会担当者は、県内の市町が加わった連絡協議会で夜間中学の方向性の共通認識をはかってきた。4月8日、姫路市立あけぼの中学(夜間中学)が開校、4校になった。22名が入学された。近畿地区の夜間中学の充実に努めていきたいと挨拶を行った。
尼崎市教育委員会は人と話しをし、いろんな人とつながり、学びのつながりが深く拡がっていく、学びの環境作りの支援を行なっていきたいと挨拶を行った。
この日参加できた、15校の新入生が舞台発表を行なった。
文の里は10人の新入生を迎えた。廃校反対の多くのとりくみと支援を頂いている皆さん、本当にありがとう。文の里夜間中学がこれからも続いていくように新しいなかまとともに頑張っていきます。
雨傘を手に、天王寺夜間中学は1年以上ずうっと雨が降り続いています。私たちはとりくみを続けながら、晴れる日を待ち続けています。54年間、先輩が守ってきた天王寺夜間中学のバトンを受けた私たちは、これからも40年、50年夜間中学を維持していきます。天王寺夜間中学が守れるようよろしくお願いしますと話した。
副会長は次のように終りの挨拶をした。今日から新入生ではありません、仲間です。学校は面白いところです。もっと面白い学校にするため、ここにいるみんなが力をあわせて学校づくりをしていきましょう。文字を書くこと読むこと人としゃべることに苦しんでやってきた人を、それを支えてくれる、助けてくれる人がいた。それを助ける先生がいた。しかし、なんで門をたたくことができない人がいるのか、考えた事がありますか。そこへ行けば、自分が読めない書けないことが知られてしまうことが、怖いからなんです。人権教育をしっかりやったという先生、いますか。夜間中学で差別をなくすために力をあわせていけばなんとかなります。天王寺、文の里も来年も同じ名前で逢えるよう、力をあわせてとり組んでいきましょう。このように挨拶を行った。
この日新入生歓迎会の前に、近畿夜間中学校生徒会連合会生徒総会が開催された。
活動報告では2023年3月18日、生徒会連合会が主催で行なった『「すべての人に教育を」シンポジウム』で学ぶ権利は生きていく上で大きく大切な権利であることが語られ、夜間中学で学ぶことの意味を確かめることができ、大きな勇気をもらった。天王寺・文の里夜間中学の灯は絶対に消してはならない。廃校問題は2校だけの問題ではなく、すべての夜間中学に大きく関わる問題です。各夜間中学が力をあわせ、積極的に活動を行ない、大阪市教育委員会に「やめます」を云う答えをいただかないといけないと報告、内容を承認した。
また引き続き、今年度も選出された、近畿夜間中学校生徒会連合会長は「3年前、会長に選出された代表者会で文の里・天王寺の廃校計画を知らされた。それから生徒会としても、個人としても全力でとりくんだ2年間でした。しかし大阪市教育委員会から『やめる』という答えはいただいていない。今年は正念場です。55年前、たった一人で大阪に来た髙野雅夫さんの頑張りで天王寺夜間中学ができた。ここに、これだけの仲間がいる。力をあわせれば絶対できる」力強く挨拶を行った。
生徒会連合会役員体制も、文の里、天王寺から副会長として加わり、全力でとり組むことなど、活動方針提案をおこなった。これを受け、8校から意見発表があった。
夜間中学はいま学んでいる夜間中学生だけのものではない。先輩から受け継ぎ、後輩に伝えていく。50年を超える歴史によって今が在る。
この学校でなかったら通えないという事情も考えず、昼の生徒数が増える、校舎が足らないことを理由に挙げ夜間中学をなくそうと計画している。
東大阪の夜間中学は2022年開校50年を迎えた。次の100年をめざし、「近畿夜間中学『50年』生徒会連合会宣言」の意味を勉強し、自分の宣言文を作った。
勝手に、年限をきめ、夜間中学へ補助を打ち切った、御所市から11年ぶりに入学があった。真の解決を目指し、とりくみが始まった。
夜間中学の主人公は私たち夜間中学生です。このことを実感し、参加者一人ひとりが受けとめることができた、近畿夜間中学校生徒会、新入生歓迎集会であった。
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