top of page
検索

夜間中学その日その日 (894)  砦通信編集委員会

  • journalistworld0
  • 2023年6月28日
  • 読了時間: 5分

   第9回大阪市教育委員会会議傍聴行動 報告    2023.06.28


 第9回大阪市教育委員会会議は2023年6月27日、午後4時に開催された。大阪市の教育行政の最高決定機関の会議で、この日「本市における中学校夜間学級の再編にかかる方向性について」が議論されることが大阪市のホームページ予告されていた。

 文の里・天王寺の夜間中学の統廃合が議論される事を知った、夜間中学生、現役教員、天王寺同窓会、夜間中学卒業者の会、元天王寺教員ら24名が駆けつけた。

 傍聴行動に先立ち,各組織は創造的なとりくみを実行した。6/20、21の産経、朝日の新聞報道を受け、緊急行動を行なった。

 近畿夜間中学校生徒会連合会は文の里・天王寺夜間中学生徒会長連名で存続を求める嘆願書を作成、教育長と5名の教育委員、市議会議長、市会議員、市長宛に届け、天王寺同窓会は、各自の想いをしたためた手紙を速達で届けた。

 「明日、6月27日の第9回大阪市教育委員会議で第55号議案「本市における中学校夜間学級の再編にかかる方向性について」を否決してください天王寺夜間中学と文の里夜間中学を来年度以降も存続することは大阪市教育委員会の根幹です」としたためた書面をもって、教育長、5名の教育委員の住所を訪問、直接文書を届ける行動も行なった。




 6/27午後2時から、市役所南玄関前で集会を開き、各組織のとりくみを報告、この日の行動を確認した。そのあと、手製のゼッケン、「文の里・天王寺夜間中学の存続を」のTシャツを着て、横断幕を握りしめ、市庁舎9階の会場に向かった。スローガンを染め抜いたTシャツ着用して入場は可能だと確認をとり、また傍聴は10名であったが、参加者全員入室傍聴できることが知らされた。午後4時開会を待った。

 議案説明を大西指導部長(前天王寺校長)が資料で説明を行なった。委員からは栗林、平井、森末、巽各委員が発言。内容はいずれも教育委員会提案に質問と批判的だと思われる発言があった。一例を挙げると、「天王寺の昼の卒業生が夜間中学生徒との交流がとても印象深く記憶に残っているといっていた。こんな貴重な経験ができる場所は多い方がいいのではないか」との意見。不登校特例校の受け入れ人数はどのようになっているかの質問に、「定数は設定していない、教室は余裕がある」とかなりおお座把な答弁。夜間中学の歴史を残すことについても質問はあったが、答弁はなかった。わたしたちが経験した職員会議や生徒会の会議では疑問点を明らかにし、論議を尽くす展開とはだいぶ違う展開で、答弁に対する再質問を行ない、問題点を明らかにする詰めよりはなかった。

 発言がなくなったところで、議長(多田教育長)が反対者の挙手を求めたが,挙手はなく,「原案承認」でこの議案は終わった。


 天王寺夜間中学の校長の時、同窓会に対し「この天王寺夜間中学が、ここで続けられるように校舎を建て替えるのが一番いいとずっと思っている」といっていた。この校長が指導部長として議案の説明を行なう,そのダブルスタンダードの姿勢、に「この2月にわたしたちに、言ったこととえらい違うやないかと声をあげそうになった」。「怒りがこみあげてきた」「嘘つき」改めて会見を求めると同窓会から意見があった。


 今後、おざなりで杜撰な原案の決定を決定とさせない。問題点を明らかにし、生徒会を始めとする、関係者の更なる立ち上がりが強く求められる。顧問会の会議を終え、傍聴に駆けつけた,教員の姿は参加者に勇気を与えた。

 午後2時から傍聴をはさみ、5時半近く迄、集会を開き,多くの参加者から意見発表があった。

 この日の行動に最後まで参加した髙野雅夫氏は一言も発言をしなかった。髙野さんの胸中を参加者は想い巡らした。ゼッケンをつけ、私たちの主張を体で表わし、「文の里・天王寺の存続を」と記したTシャツを身につけ,傍聴に参加したことは忘れてはいけない。創造的な闘いがひき続き求められる。


 直ぐに応答があった。一部紹介する。

 大阪市教育委員会会議で議事録に残る形で教育委員の発言があったことは今後につなげていかねばなりません。緊急嘆願書に書かれている内容は大阪市教委の提案資料で示した課題や統廃合による廃校の矛盾点や大阪市の教育のあり方を問うていると思います。

 大阪市教育委員会会議で承認された方向性の矛盾や問題点、教育のあり方、そして何よりも「学ぶ権利」を奪われた生徒さんに対して再び「学ぶ権利」を奪い去ることは憲法に定められている基本的人権としての「学習権」の侵害やはく奪でしかありません。

 「経過措置」検討と言いながら、2024年3月で文の里夜間は計画どおり廃校。天王寺夜間も心和中学校(不登校特例校)の分室になった段階で実質廃校。現在学んでいる天王寺夜間の生徒さんも分室で学びたければ「心和中学校生徒」になりなさいということだと思います。学籍変更の強要で卒業証書も天王寺中学校とはならないのではないでしょうか。また、「分室」という形でどのような「夜間中学校教育」が保障されるのでしょうか。「夜間中学校の統廃合による廃校計画」を「再編にかかる方向性」と標記し、矛盾や問題点を覆い隠すかのように、廃校の理由とならない課題を列挙して提案している大阪市教委事務局。

 今回の大阪市教育委員会会議の状況をふまえ、単なる抗議活動のみではなく、教育委員や大阪市会の誠意ある議員、大阪市長も含め、より多くのみなさんに承認された「方向性」の再修正・再提案の実現につながる「発信」や訴えをしていかなければなりません。その原動力はやはり現在学んでいる「主役である生徒のみなさん」であると思います。大阪だけではなく近畿や全国で学んでいる夜間中学生や自主夜間中学生・よみかき教室や識字教室の学習者のみなさんの姿や願いや思いだと思います。一方で、打ちひしがれている文の里や天王寺の生徒さんをていねいにサポートしていくことも重要です(以下略)。


 今度は夜間中学生の鎖で大阪市役所を包囲しよう。



 
 
 

Comments


Featued Posts 
Recent Posts 
Find Me On
  • Facebook Long Shadow
  • Twitter Long Shadow
  • YouTube Long Shadow
  • Instagram Long Shadow
Other Favotite PR Blogs
Serach By Tags

© 2023 by Make Some Noise. Proudly created with Wix.com

  • Facebook Clean Grey
  • Instagram Clean Grey
  • Twitter Clean Grey
  • YouTube Clean Grey
bottom of page