top of page

夜間中学その日その日 (933)   砦通信編集委員会

  • journalistworld0
  • 2023年12月8日
  • 読了時間: 4分

 12/7大阪市議会 教育こども委員会 (2)       2023.12.08

 12月7日開催された大阪市議会「教育こども委員会」で審査された夜間中学2校の存続を求める陳情書は3件あった。

 陳情第174号 不登校特例校開設に伴う大阪市立天王寺中学校夜間学級・大阪市立文の里中学校夜間学級の統廃合に関する陳情書。 

 陳情第175号 大阪市教育委員会会議55号議案「本市における中学校夜間学級の再編にかかる方向性について」の審議に関する陳情書。 

 陳情第179号 「だれ一人取り残さない」を実現する大阪市として、天王寺夜間中学校(天王寺中学校夜間学級)と文の里夜間中学校(文の里中学校夜間学級)を存続するよう強く求める陳情書。



 

 夜間中学卒業者の会は175号陳情書で、大阪市教育委員会は現状認識の指摘に謙虚に耳を傾け、「夜間中学等義務教育拡充議員連盟の総会(2023.10.31)で決定した『大阪市立夜間中学の統廃合方針撤廃に向けた提言』を、横山大阪市長に手交した。この提言を受入れ、教育委員会議で再審議をすること陳情書で訴えた。

 

 審査では冒頭、多田教育長は「見解表明」を行なった。夜間中学生の願いに応えない、現実を直視しない、「生徒数減、日本語指導の充実、天王寺校舎の老朽化」の廃校理由を今回も、繰り返した。


(西崎照明委員・公明)2024年度夜間中学募集ポスターを示し、「天王寺・文の里夜間中学の存続の陳情書がでている中、このチラシには、既に天王寺・文の里夜間中学の校名が消されている。なぜそうなるのか、大変残念である。陳情書を出されている生徒会の方たちは非常に残念に思われている」「10/31、国会の拡充議員連盟が横山市長に統廃合の計画の撤回とニーズの掘り起こしの申し入れを行なっているが、新たな広報のとりくみは?」

(乘京初等・中学校教育担当課長)「市のホームページ掲載や、小中学校でのポスター掲示、一部のメトロ(地下鉄)駅の構内掲示、ツイッターで行なっている。これからも改善を図り努めていく」

 *この広報内容は一年前の答弁と同じ内容で改善されていない。

(西崎)「統廃合の理由の一つが生徒数の減少があげられている。しかし、国勢調査の結果は義務教育未修了の人は13,633人と政令市最大である。潜在ニーズを掘り起こすためにも、ニーズ調査をいつ、どんな形式で進めようとされているのか?」

(乘京)「文科省の説明会でもニーズの掘り起こしは重要だと云われている。ニーズ調査は大阪府教育庁と連携協議してやっていく」

(西崎)「6月27日の教育委員会議は理解しているが、議連の文書にもある、必要とする人たちのかけがえのない学びの場を廃止すべきでない、抜本的に見直せを受けて、教育委員会議で再審議の声が上がっている。各教育委員にその声が届いているのか?」

(乘京)「(各委員に)文書は届けている。その後の教育委員会議ではそんな意見は出なかったので、この声をふまえて(各委員)は認識されてと考えている」

(西崎)「6/27以降に市長に議連の提言があった。改めて教育委員会議で議論を尽くして判断をしてほしい」「ニーズ調査の結果を見て存続するかどうか検討してもいいのではないか」

(多田教育長)「令和6年4月、計画通り進める」

(西崎)「もう一度、教育委員会議で議論をしてほしいと要望する」

 

(荒木肇委員・自民)陳情書にあるように。夜間中学を知ったのは、人からの紹介が最も多い。また、再入学して学ぶことが出来るようにもなった。このようなことを現場の先生たちはご存じなのか疑問だ?」

(乘京)「夜間学級について(教職員)研修を進めている。夜間学級も進路指導の一つとして、認識を深めてもらっている」「夜間学級のニーズの把握に努め、将来的に希望者が増えてきた場合、全市的状況をふまえ、適切に対応する」

(荒木)「決して(入学を)断ることがないよう。50年以上の歴史のある夜間中学の卒業者や関係者の想いを受け止め、よりよい夜間中学のあり方の検討を進めてほしい」



 

 夜間中学の存続に関する3件の陳情書の扱いについて、公明・自民くらし会派は「採択」。維新・自民は「継続審議」。教育こども委員会として多数決で「継続審議」と決めた。

 

 やりとりを聞いていて、議員の質問に、真正面から答えず、質問の一部だけを答え、あとの質問には答えず終りにする、「木で鼻をくくった」答弁を繰り返す教育委員会事務局の担当者に私たちは全く合点がいかない。世間では全く通用しない。

 陳情書の〆切りは11/24。議連が提言書を市長に手交したのは10/31。この間の教育委員会議は10/31と11/21の2回のみ。そこには提言書を取り上げ、議論したとの記述はない。届いた文書や陳情書は各教育委員に届けただけ、「誰からも、『再審議しよう』との声が上がらなかった」から、「そのまま承認された」ものと扱ったとしたら、ますます世間の常識から逸脱し、信義に反する行為になる。

 陳情を提出した夜間中学関係者は、最後まで文の里・天王寺夜間中学の存続を求め、行動を続ける。

 
 
 

Comments


Featued Posts 
Recent Posts 
Find Me On
  • Facebook Long Shadow
  • Twitter Long Shadow
  • YouTube Long Shadow
  • Instagram Long Shadow
Other Favotite PR Blogs
Serach By Tags

© 2023 by Make Some Noise. Proudly created with Wix.com

  • Facebook Clean Grey
  • Instagram Clean Grey
  • Twitter Clean Grey
  • YouTube Clean Grey
bottom of page