top of page
検索

夜間中学その日その日 (957)    砦通信編集委員会

  • journalistworld0
  • 2024年3月10日
  • 読了時間: 5分

  あすの大阪市の教育を創造するために、夜間中学の果たす役割を

 さらに進める大阪市の教育施策の拡充を求める陳情書     2024.03.10

 

 夜間中学卒業者の会は2024年3月19日の大阪市議会・教育こども委員会に以下の陳情書を提出している。前回の「教育こども委員会」(2024年2月19日)を傍聴したとき、政治とは独立した教育行政の矜持を期待し、大阪市教育委員会事務局のこだわりの答弁を聞きたかったが叶わなかった。正確を期すため12/7,2/19の教育こども委員会の議事録を参照したかったが、公表されていないため、私たちの音声メモで記述した。初心に立ち返り大阪の教育を再生できる議論が行なわれることを期待し、陳情書を提出した。



 

〔陳情趣旨〕

 “夜間中学は社会を映す鏡”、社会の変化が真っ先に教育現場に現れるのが夜間中学だと云うことを識者はこのような言葉で表現されています。学齢時、義務教育を終えることのできなかった方、在日韓国朝鮮人の方、中国からの引揚帰国の方、不登校の方、しょうがいを理由に就学猶予免除の扱いを受けた方、そして母国で義務教育未修了の状態のまま日本で暮らすようになった方など、この日本社会の抱える課題を学校教育の面からとりくんでいるのが夜間中学だということができます。

 戦後の夜間中学が誕生したのはこの大阪です。国が夜間中学廃止の方針を明らかにしたなかで、髙野雅夫氏らの地べたを這う開設運動に応え、夜間中学を再生、開設する決断をしたのもこの大阪市です。そして誕生したのが天王寺夜間中学です。文科省事務次官として国の教育行政の中心にいた人も「(1969年の)大阪市の天王寺夜間中学開設の決断がなければ、50年後の現在、この日本に、夜間中学は存在していない」とまで話されています。

 半世紀を超える年月、大阪市がずっと夜間中学を支えていただいたことに深く感謝申し上げると共に、それに応える明確な処方箋を指し示す成果が示せないことも夜間中学現場を経験した私たちとして忸怩たる思いです。しかし、夜間中学の存在を、学習者のみならず、家族、教育関係者、小・中・高校・大学生との交流を通して「学ぶことの意味」を夜間中学生が発信続けていることは、注目いただきたいと考えます。昨年6月27日の教育委員会議で教育委員の一人がこのことに触れ、交流が出来、その影響の大きさを紹介し、学べる場所が多い方がいいのではないかとの発言がありました。

 「教育こども委員会」(2024年2月19日)を傍聴しました。

「なぜ夜間学級で4時間と3時間と差をつけるんですか」との委員の質問に、教育委員会事務局担当者は「差をつけているわけではございません。その3時間を工夫しまして、中学校の課程を終えられるように工夫してまいりたい」との答弁でした。工夫の中味を質問しているのに、それには触れない答弁でした。

 「教育の機会均等に反する」との問に対し「通常4時間・40分の授業ということで4時間授業を編成してございますが、そういった中で3時間ではありますが、そういった中身の工夫をしながら、そのような方々に適切な教育内容が提供」と真正面で受けとめた答弁ではありませんでした。「繰り返しになりますが」を多用し、答弁の終りに用紙に書いた件(くだり)を毎回読み上げる、事務局の答弁でした。

 天王寺・文の里両夜間中学生に統合移転の説明と通学上の配慮等についての聞き取りは、説明資料や結果の文書報告がないことが明らかになり、何を持って夜間中学生全員に了解・確認したのか明確な答弁はありませんでした。

 天王寺・文の里に夜間中学を開設しようと大阪市が決断をした背景に当時全校生徒の3割から4割にまで蔓延していた、越境入学にたいし「越境は差別」であるとの指摘を受け、教育差別からの決別として「学習権の保障」を実践する場である、夜間中学の開設をするという決断につながったという経緯は忘れることが出来ません。

 現在開設されている全国44校の夜間中学で学ぶ生徒数で見ると10名台11校、20名台9校、30名台7校、40名台7校、70名台5校、80名台2校、90名台1校、100名以上2校(2023年9月10日現在)の分布状況で、少人数の学校が多いのです。義務教育を完全保障されなかった方が104万人(*)を超える状況からすると、通えている人は少数です。学びたいと思っても本人や家族の健康、就労、育児などさまざまな制約から通学できないのが現実なのです。

 在籍数、天王寺45名、文の里26名です。卒業13名、不登校特例校へ33名、天王寺で5名、除籍11名、不明9名の状況だと伺っています(2月15日現在)。やっと通えた夜間中学でひき続き学ぶことを断念せざるを得ないと考えている夜間中学生は約20名だと読み取れます。統廃合で学びを断念する人がでないように進めると事務局担当者が言っていました。学び続けたいけど、卒業と判断した人もあるでしょう。教育委員会担当者が文の里から天王寺に移ってもらうといっていた人はゼロです。

 9年間学ぶことが出来る夜間中学も校舎の建設工事が始まると天王寺から動くことが余儀なくされます。

 教育子ども委員会では委員から将来の大阪市の夜間中学についての問いに、多田教育長は「将来的な入学希望者が増えるというようなことが生じた場合につきましてはですね。全市的な状況も踏まえてそういうような形での教育環境の整備ということについてはしっかりと適切に対応」との回答でした。これを受け、委員は「学びの場として、やはり物理的に学級というものを確保しておかなければならない」「その対象者の方も年齢を重ねてくれれば当然寿命も来るでしょう。それを待つかのような対応ではやっぱり困ると思います。しっかりと今この時にしっかり学びの場を保障する、これは教育委員会としての使命ではないかと思う」との指摘がありました。

(*)2020国勢調査で学歴の回答のなかった約1,500万人を各項目で按分して141千人を加えている。


〔陳情項目〕

 教育の政治的中立性、継続性、安定性の確保という、初心に立ち戻り、超党派の国会議員からなる、夜間中学等義務教育拡充議員連盟の提言を受けとめ、大阪の明日の教育を考え、教育委員会議で、審議を尽くすよう、おとりはからいください。

 

 
 
 

Comments


Featued Posts 
Recent Posts 
Find Me On
  • Facebook Long Shadow
  • Twitter Long Shadow
  • YouTube Long Shadow
  • Instagram Long Shadow
Other Favotite PR Blogs
Serach By Tags

© 2023 by Make Some Noise. Proudly created with Wix.com

  • Facebook Clean Grey
  • Instagram Clean Grey
  • Twitter Clean Grey
  • YouTube Clean Grey
bottom of page