夜間中学その日その日 (453) 蟻通信編集委員会 Journalist Worldジャーナリスト ワールド
- アリ通信編集委員会
- 2016年4月20日
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大阪府教育委員会との話す会 ①
夜間中学生と大阪府教育委員会との話し合う会が文の里夜間中学で開かれた。2016年2月28日のことだ。話し合いに先立って、夜間中学生が集めた就学援助、補食給食の府負担復活を求める40447筆の署名を手交した。連合生徒会会長は「署名にこめられた想いを、(知事は)無駄にしないように」と語り、府教委担当者は「ずっしりと重い署名を受け取りました」と答えた。
かつて、夜間中学生は綛山副知事に面談し、就学援助補食給食の府負担を復活署名を手渡し、知事にその判断をするよう話し合った。その後毎年行っている署名である。
話し合いでは各夜間中学生、半生を語り、学ぶよろこびと、夜間中学の果たす役割を話しながら、次のように質問した。
「大阪市は高齢者の市バスなどの料金を有料化した。通学に年、2万円も多く費用が掛かるようになった。私たちには大変な負担だ」「カップラーメンを食べて、学校が終わると、直接仕事に出かけていく若い夜間中学もいる」「若い夜間中学生の話を聞き、人生の先輩として励まし合っている。補食給食はとても大切な時間だ」「6年目に病気になり、今入院中の仲間がいる。大阪市内の夜間中学は6年を超えた人の再入学を認めていない。元気になればまた通学できる。こんな状態で卒業しないといけないのか。府教委の先生はこのことを知っているのか」「府や県の枠をこえて、通いやすい夜間中学で学ぶことはできないのか。入学を求めている人をいつまで待たすんですか」
そして形式卒業者の夜間中学入学について、大阪市・東大阪市の夜間中学存続、再編問題について府教委の考えを質した。
府教委担当者は「皆さんや私たちが国に働きかけ、15歳を超えた人たちの就学支援のため、(文科省は)予算を用立てする準備をしていただいたが、国の予算はつかず悔しい思いをしている」「みなさんの想いはわかっているつもりだ。大阪府で6年おこなっていた就学援助制度を居住市町村にお願いしたから6年になった。原則6年、9年学んでいる人がおられることを説明し。9年検討していただくところが増えていくようになれば」と答えた。
ずいぶん腰の引けた回答だ。90年代までは大阪府は在籍期間、就学援助の府負担を実施していた。つまり9年間実施していた。それを財政難を理由に6年間に値切りを強行したのは2000年当時の府教委だ。それを断念させられなかった責任は夜間中学にもある。しかし、毎年、夜間中学生の話を聞き、11校の夜間中学を延べ170人の教育委員会関係者と訪問をし、「みなさんの想いはわかっているつもりだ」と言うなら、7~9年の就学援助を確立する方法を居住市に頼らず、府教委として打ち出す責任がある。文科省が夜間中学生の就学支援として約4670万の2016年度予算請求を財務省に要求した流れを考えるなら、先んじて府の施策を打ち出すべきだと考える。
夜間中学生は一方的な要求をしているんではない。「今の学校教育に(夜間中学生が)果たしている役割」に誇りを持っていることを一番わかっているのは知事より、府教委の先生方あなたでしょう。夜間中学生の主張は私にはこのように聞こえる。
夜間中学生の発表を聞いても、補食給食の役割も「楽しみの場」だとしか答えない担当者に対し「健康は!」と声が上がった。
「お腹を減らしてと認識はしているが」と答え、そのあと「中学校設置者に何とか復活していただくように」と回答した。
夜間中学生からその実態を何度も聞くだけでなく、訪問して確認はしても健康面での必要性はあえて言葉にしない担当者の意図は犯罪的だ。府立の定時制高校には給食の支援を行い、市立の夜間中学には行わない。かつて「府立の夜間中学を」と言い出したのは府教委、あなたたちの先輩ですよ。(つづく)