夜間中学その日その日 (454) 蟻通信編集委員会 Journalist Worldジャーナリスト ワールド
- アリ通信編集委員会
- 2016年5月13日
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大阪府教育委員会との話す会 ②
市内の夜間中学に6年を超えた人の再入学を大阪市教委が認めていないことについて、府教委担当者は「夜間中学生本人にとって最も良い方法は?と考えるものだ。6年目以降の入学についてどうしてできないのか聞いてみる」と答えた。
他府県から府内夜間中学入学について、「2年前まで入学は難しいといってきたが、今年度、設置市の教育委員会と4回話し合った。来年度からの在勤の人たちの入学要件について話し合っている」と答え、前向きに検討している印象であった。
国が「少なくとも一県一校の夜間中学を」と打ち出してきた時でもある、府内在住、在勤とは関係なく、府県の垣根を越え、通学に利便性が良い夜間中学の入学を考えるべきではないだろうか。そのためには、国や都道府県が市町村立の夜間中学に入学できるように、国・都道府県がそれなりの費用負担を行い、設置市以外の人たちも入学できるように制度を創設すべき時ではないか。
昼の学校を形式卒業の扱いになった人たちの夜間中学入学が可能になったことにより、「高齢の私たちより、理解力のある人たちがたくさん入学するようになると、小学校にも通ったことのない私たちがついていけない夜間中学になるのではないか、不安だ」と府教委の考えを質した。
「これまで府教委は入学を断ってきたが、4月からこの人たちの入学を受け入れていこうと設置市とも確認した。そのこと以外は何も変わらない。ひとり一人に応じた教育課程を組むことは変わらない。みなさんも若い人を応援したい気持ちでいっぱいだと言っていただいたが感謝申し上げたい。勉強内容がわかるように、先生はやってくださると思う。仲間として温かく迎えていただきたいというのが、正直な気持ちです」。このように答えた。
夜間中学生の心配は、大阪府が予算を増やすことなく、今の学習条件の改善がおこなわれないとした時、ますます学びにくい夜間中学にならないかということだ。受け入れすることを確認したなら、大阪府はそれに伴う学習条件の改善も合わせて行わないとだめですよと夜間中学生はいっているのだ。
「天王寺の校舎は50年以上前に建てられたもの、講堂はこの4月より使えなくなる。(校舎の耐力調査をしたが)この校舎でこのまま学べるのか?夜間中学の統廃合はあってはならないこと、通えなくなる人が出てくるからだ。学んでいる人がバラバラにされることなく一緒に学べることが大切だ」
この主張に対し、「11校を訪問して、夜間中学は様々な人たちの学びの場として大切な所だと改めて思った。車いすで、片道40分の時間をかけて通学している人とも話をした。夜間中学は楽しいところだと話されていた。設置者の大阪市の判断になるが府から市にお伝えしていく」と答えた。
太平寺の夜間中学生は「12月7日、東大阪市教委は夜間中学の再編について考えるとは言っていたが、布施の夜間中学は2年間ですとは聞いていない。(東大阪市の)教育委員会はそんな回覧板を回している。誰が、どこで、決めたのか、を明らかにし、表記の訂正を要求している」と発言、府教委の考えを尋ねた。
府教委担当者は「東大阪市には、夜間中学生の学びを守ってほしいと夜間中学生にきっちり説明してほしい。この2点をお願いしている」「4月より布施中学夜間学級としてスタートする。2年間かけて再編整備を考えていくと聞いている」「『不誠実ではないか』との指摘はその通りだ。きっちり説明をして(皆さんの)不安を取り除くよう、東大阪市の教育委員会に話しをしていく」と答えた。
これから来る仲間のため、少しでも良い学習環境の夜間中学をとの思いが伝わってくる夜間中学生の発言であった。それに対し、夜間中学現場を訪問し、この話し合う会で夜間中学生の「話を聞かせていただいて、持って帰りたい」としか言えない担当者の姿勢に夜間中学生は「口ばかりでなく、有言実行で」とまとめの挨拶をした。
ある夜間中学生は「この時期、府の財政プログラムの変更を待ってではなく、(府教委として)何をしていかれるんですか?」と発言した。
夜間中学生の想いがわかるなら、担当者としての知恵があるはずだ。夜間中学生の発言の中に、府の財政当局の理解を引き出す〝理論″があった。夜間中学生の側に立ちきって、財政当局にぶつかっていただきたい。
この後、各夜間中学、天王寺駅付近で夜間中学生募集活動を行った。「私たちと一緒に夜間中学で勉強しませんか?」