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夜間中学その日その日 (1004)  白井善吾

  • journalistworld0
  • 2024年11月29日
  • 読了時間: 5分

   10・26全夜中研拡大専門委員会            2024.11.30


 公立夜間中学は2024年4月現在、全国に53校開設されている。2025年4月には62校。2026年4月には、68校になるという。

 全国夜間中学校研究大会は70回を迎え、2024年12/5~6 東京で開催される。これに先立ち、10/26、拡大専門委員会がZOOMで開催された。私は参加できなかったが、音声記録を聞くことができた。

 「各地の取り組みの交流」が目的であった。参加者は、自主夜間中学(6)、公立夜間中学教員(14)、夜間中学運動体(11)、基礎教育保障学会(2)、元教員(2)、他(2)の37名。



 北海道(釧路)、青森、秋田、岩手、山形、新潟での開設の動きの報告。新潟では夜間中学の講演会を契機に、高校生の支援の取り組みに拡がっていること。栃木、愛知、三重、和歌山、岡山の開設への進捗状況と課題について。兵庫、大阪でのさらなる増設の必要性について報告があった。報告に加え、各地で起こっている問題点の指摘もあった。私は大きく7点の指摘があったと受け止めた。


(1)夜間中学の授業の時間帯について

夜間中学の通学区は広域である。学ぶ人たちの年齢を考えると授業時間帯を17時から21時の時間帯に拘らなくてよいのではという意見。いくつかの学校では午後の時間帯で開講が始まっている。そうすることのメリット、デメリットについて。

 

(2)学びの多様化学校(旧 不登校特例校)に夜間中学併設の形態について

学びの多様化学校は全国に2024年4月時点で公立21、私立14、併せて35校がある。その中には何校か夜間中学に併設した多様化学校。また逆も開校してきている。不登校であった学齢の子どもたちが夜間に学ぶ形。夜間中学生と学齢の子どもたちが夕方、一部の教科(音楽・美術・技術家庭・保健体育)を合同で一つの授業時間に行う形。また授業を担当する教員が昼間・夜間、別れて担当する形と大阪市のように分離できていない形で始まっている学校がある。


(3)夜間中学の学びと昼間の中学の学びについて

 「学校が夜間中学生の実態にあわせていくのではなく」、学校にあう夜間中学生だけにして、夜間中学(の学習内容)を昼の中学校のようにやりたい、めざすと公言する新設校の管理職が出てきている。大変心配だ。


(4)夜間中学へ他の行政区からの通学について

他の行政区からの入学に際し、行政間で「行政事務委託契約」を結び、夜間中学生一人当たりの費用負担を夜間中学生が居住している行政が分担していく方式が生まれてきている。行政の理解の低さから、委託契約を結ばず、行政間の板挟みになって、入学ができなくなる人たちが生まれてきている。県をまたいで入学を希望する人たちに対する施策も必要である。

私は府や県の広域行政が設置行政に過分な負担にならない施策をうつべきではないかと考えている。あるいはそれを国が行うべきではないだろうか。


(5)国勢調査結果の分析と活用の大切さ

国の最重要な調査で、その調査結果が充分生かされていない。これ以上のニーズ調査はないと考えるが、地方自治体の中にはニーズ調査の方法を考えると、夜間中学開設先送りの時間稼ぎを行っている自治体がある。問題ではないか。私たちも、調査結果の説得力のある分析結果を示す作業が必要ではないか。


(6)夜間中学の新増設を2025年までに(「今後5年間で全ての都道府県・指定都市に夜間中学校を少なくとも1つ設置」)との国の掛け声がある。私たちはその先の5年の取り組みをうちだす役割がある。


(7)夜間中学間の連携と課題解決のための研究協議について

各夜間中学間で取り組みの交流と課題解決の協議は重要で、研究協議が始まったブロックが生まれてきている。その役割を果たす全国夜間中学研究会は重要性を増している。その事務局体制の強化と充実が求められている。公立夜間中学とともに自主夜間中学の果たす役割も重要ではないか。論及はなかったが全夜中研大会の開催日時、内容についても最大限の配慮が必要ではないか。

 

 報告はなかったが「カタリバ」から2名の参加があった。不登校の子どもたちへの取り組みとして、文科省の予算措置を受け「足立四中(夜間中学)で実証実験」が終わり、今年は松戸市第一中学でと発言があったが取り組みの結果について全体化をお願いしたい。

 2016年の義務教育機会確保法の成立過程を振り返ったとき、2014年は成立できず、継続審議になり、それまで別々にとりくみ進めていた超党派の夜間中学拡充議員連盟とフリースクール議連が2015年5月27日、両議連が合同で法案作りを始める急な展開があった。どうして合同で?関係者に質問したが、納得のいく説明は聞くことはできなかった。とりわけフリースクールや不登校の取り組みを進めている人たちから「夜間中学の方向性は理解しているが、今の学校制度から不登校が生まれてきているのに、そのことには触れず、まるで不登校になった子どもが悪いかのような、学校に行っている子どもはまともだけれどそうでない子は違う。家庭に問題がある。そういうレッテルを貼るような法律ではないか」との指摘を私たちは受けている。

 同じような指摘がある。「これらの学校で学ぶ機会を得る子どももいるであろう。だが私は『特別』な学校を増やすことに諸手を挙げて賛成できない。『特別』な学校が増えることによって、『普通』の学校が不登校者や中退者を生み出す原因や背景が問われなくなり、『普通』の学校が変わる契機が失われてしまう。からである」(高田一宏:「新自由主義と教育改革」岩波新書163ページ)。

「夜間中学の実態から教育の在り方を問いかえし・・」が全夜中研大会の主題として掲げ研究討議を進めてきている。70回大会では討議が深まることを期待したい。

 
 
 

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