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夜間中学その日その日 (945)   夜間中学資料情報室

  • journalistworld0
  • 2024年1月26日
  • 読了時間: 4分

 夜間中学報道 2023年 (中-2)         2024.01.26

 

 夜間中学のマスコミ報道、特に新聞報道の記事の内容を中心に分析を加え、報告を行ってきた。2023年の全体傾向を改めて把握するため、月報の前文を再録する。その3回目である。



 2023年7月

 夜間中学が果たす役割について、「学びの場を設け、義務教育を受けることのできなかった人たちの学びを保障する」とする考え方で夜間中学を視ることが多かった。前川喜平氏は「夜間中学が地域を変える」「すべての人の人権が守られている共生社会をつくるうえで、多様性をうけとめている夜間中学の役割は大きい」(2023.07.12朝日)と語っている。私たちもずっと言い続けたことである。もう一つは「夜間中学は教師の道場の役割がある」、という夜間中学の存在意義について、「のほほんと学んでいる学生や教授達は夜間中学に参観に出向いて、授業を受けたり、したりして今一度『学びたい』の原点を確認する必要があるのではないだろうか」一刀両断(日本教育新聞 2023.07.10)とあった。

 なにわ言葉で言うと「夜間中学を開設すると、もうかりまっせ」ということ。その中味を明らかにすることが公立夜間中学の現場に求められている。教育委員会をはじめとする教育行政に任せてたらえらいことになる。

 大阪では7/27の朝日夕刊で報道があった、「夜間学級89歳元教員の宿題『違い認め、共生』反省胸に指導 25年支え続ける」。林静一路さんの想いが受け止められる、北九州市立ひまわり中学(夜間中学)を期待したい。

 7月のテレビ放送は15本、熊本・宮崎・大分の新設に向けたとりくみが取り上げられていた。「WEB 特集 人生初の“通学”、新たな“夢” 全国で開校相次ぐ夜間中学」NHK(2023.07.18)は見応えがあった。三重の体験教室「まなみえ」で学び始めた学習者は、8/2開催された設置検討委員の一人として参加している。この学習者の語る想いを反映した夜間中学を必ず、開設していただきたい。

 

 2023年8月

 夜間中学資料情報室で確認できた8月の新聞報道は72である。夜間中学の開設にむけた報道24(山形・福島・三重・滋賀・岡山・北九州・大牟田・熊本・鹿児島・大分・宮崎・佐賀)。公立夜間中学の報道5(星友館・静岡・畝傍・姫路)。自主夜間中学の報道は1(厚木)。不登校 10。夜間中学生徒会3.夜間中学社説3,夜間中学の政策2 夜間中学劇1。

 

 テレビ報道は25。北海道放送が8/21「星のまなびや~札幌発・夜間中学校に集う人々【プロローグ】開校2年目の夏~札幌市立星友館(せいゆうかん)中学校」で夜間中学の放送を8回にわたって放送した。星友館の校章の説明があった。「校舎に入ると、下駄箱が並ぶ薄暗い玄関に、校章がバックライトに照らされて浮かび上がっています。星の形に似た麻柄模様が校章に選ばれたのは『真っ直ぐに、どこまでも高く成長する』という思いが込められ、夜空の星を友に学ぶ人々にエールを送っています」。「校章の左側の白い部分は、地球の裏側から漏れ出た昼の光を表しています。夜空を星と共に照らすもう一つの天体=月も表現しています。時に何かの影になっても、誰もが星の如く輝く存在である」。

 夜間中学生が声をあげ、夜間中学生の主張を受けとめ、反映される夜間中学や社会になるように。当事者は夜間中学生だ。

 

 2023年9月

 夜間中学資料情報室で確認できた9月の新聞報道は46である。夜間中学の開設にむけた報道22(靑森・群馬・愛知・三重・岡山・北九州・長崎・熊本・鹿児島・大分・宮崎)。公立夜間中学の報道4(南小泉・ふじの国・高知)。自主夜間中学3(北海道自主・北見・朝倉)。不登校2。移民教育2。夜間中学連載3。夜間中学の政策2。写真展2。夜間中学増設運動全国交流集会2。

 テレビ報道は9。北海道放送「星のまなびや~札幌発・夜間中学校に集う人々」2。北海道・仙台・石川・三重・香川・宮崎・鹿児島各1。

 

 夜間中学の学びを希求する人たちに、直接でなくても、学びたいと想っている人の関係者に夜間中学の新聞報道は伝わっているのだろうか。

 これまでも指摘しているように、2015年は文科省が、形式中学校卒の人たちの入学を認める文書を出した年度で、この年の夜間中学は31校、生徒数1825名であった。2022年は40校、1702名である。単純比較でなく、2015年と同じ条件で比較すると、2015年の31校は、2022年では1162名と663名生徒数が減少している。

 前年比較を並べると、2015年(0)、16年(-19名)、17年(-67)、18年(-201)、19年(-42)、20年(-210)、21年(-73)、22年(-51)、23年(?)とその減少傾向は続いている。なぜなのか?全国夜間中学校研究会はどのように分析されているんだろう?12月にある、69回全国夜間中学校研究大会の議論に注目したい。


 
 
 

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