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夜間中学その日その日(880)  夜間中学卒業者の会通信

  • journalistworld0
  • 2023年4月2日
  • 読了時間: 4分

 届き始めた「公開質問状」の回答 (1)       2023.04.03


 2023統一地方選挙の前半、大阪市では 知事、府会議員、市長、市議会議員選挙の告示日3/30がすぎ、候補者が出そろった。掲示板のビニールシートが外され、華やかなポスターが張り出されている。

 私たちのこども時代、張り出されたポスターを見比べながら、候補者の名前の読み方から、政党名、いろんな情報を仕入れ、学校へ行くと教室でそのことが話題になっていた。学校の行き帰りにポスターを見て、友だちが話題にしていたことを確かめ、子どもなりに学習していたんだと思う。子どものころは、選管が掲示を定めた掲示板はなく、各候補者がいろんな場所に貼りだしていた。誰かが、選挙ポスターの顔のことを話題にしたことがきっかけであった。その候補者のポスターを捜しに出かけたことを思い出す。今はどうなんだろう。テレビ、ラジオ、新聞からスマホと変化して、掲示板で立ち止まって見ている姿は目にしなくなった。




 「夜間中学のびっくりする大きな記事が出ていましたね」。夜間中学に勤務していたことを知っている近所の方から、話しかけられた。産経新聞に掲載された見開き2頁を全面使った「夜間中学はいま」(産経新聞 2023.3.27)の記事だ。「連載を興味深く読んでいました。夜間中学のようなことは大切にせなあかん。ここにこそ、お金を使わなあかんのに。賭け事の施設建設にお金を使って、保健所の数を減らしたからコロナの死者が、大阪がトップや」「人口の一番多い東京でなく、なんで大阪なのか」「夜間中学の近くにあった保健所も、閉鎖されてしまいました」「候補者はそんなことは一言もいわん」「当選すると、何もかも承認を受けたかのように、好きなようにしよる」「ええことばかり言うて、こんなことがどうして話題に上らないのか」。年度替わりで集まった会議の前の会話だ。


 コロナ感染者数、死亡数(2023年4/1現在)を調べると、東京は4,339,062人、8,062人にたいし、大阪は2,827,357人、8,487人と全国一の死者数だ。死亡者の感染者に占める割合は東京0.19%に対し大阪0.30%。東京の1.58倍だ。東京と同じ割合だと、死者の数は5,253人になる。3,233人も多く亡くなっている。なぜなのか?


 天王寺夜間中学同窓会と夜間中学卒業者の会が大阪市長、市議会議員候補者に郵送した公開質問状にたいし回答が届き始めた(3/31現在 4通)。


 天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に 反対4


① 大阪市民のうち、1万3633人が義務教育未修了者です。これは、憲法に保障された学習権を享受できなかった人たちがなおこれだけ多く存在し、大阪市は重大な人権問題を抱えていることをあらわしています。わたしたちは、天王寺夜間中学、文の里夜間中学を廃校するどころか、市内他区での夜間中学の開設が必要だと考えています。あなたの考えをお聞かせください。


・未修了者が1万3000人以上いらっしゃることを受けとめ、大阪市政の有り方を考えさせられます。廃校をまずはくい止めなければなりません。

・天王寺夜間中学のことはよく解りませんが、文の里夜間については地元の学校でもあり、様々な方からの意見を聞く機会があり、存続させるべきと思っています。新たに夜間中学の増設が必要かどうかについては設置の場所等の検討が求められると思います。


② 大阪市立夜間中学2校の廃校に反対する5万人の夜間中学生などの署名の受け止めについてお考えを聞かせてください。


・夜間中学で人生が救われたもっと多くの方に教えてあげたいとの思いの表れと受け止めている。

・維新の知事と市長が首長として予算管理している現状では、公立高校の定員割れに伴う統廃合問題と同様の取り扱いで対応されており、本当に必要としている方々に対する説明やフォローがなく、教育行政に対する考え方が根本的に違うと思っている。

                                 

③ 2022年4月の札幌、福岡をはじめ近年全国に拡大する夜間中学に関する国や文部科学省方針に逆行する大阪市教育委員会の大阪市立夜間中学を減らす方針についてお考えを聞かせてください。


・維新の知事・市長を変えなければ改善されません。何かあれば「市民の選んだ市長の政策」と云われ、議会も維新の会が圧倒的な第一政党でチェック機能を果たしていません。

・夜間中学生と不登校児を一緒に「不登校特例校」とする案には反対です。不登校児が望めば、夜間中学校に通うのは自由だと思います。しかし、不登校特例校としてこれまであった夜間中学まで巻き込むのは混乱の極みです。教育というのは難しく、簡単に1+1が2になるものではありません。ましてや、思春期を迎える中学生の教育を担当する先生方は様々なことに気を配る必要があり、個人の背景因子や社会因子、それらが絡み合ったアイデンティティーの構築にまで気を使っておられます。そんな現場での気遣いや、先生方の苦労を無視して、教育のシロウトである政治家が政治主導で変えて、教育が良くなるわけがありません。そんなシロウトの教育改革で、不幸な目に合うのはいつの時代も子どもたちです。私たち大人は、子どもたちの未来を考え、そんな子どもたちの未来を育む環境を提供し、現場で指導される先生方をサポートする必要があります。

 
 
 

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