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夜間中学その日その日(881)  夜間中学卒業者の会通信

  • journalistworld0
  • 2023年4月7日
  • 読了時間: 19分

 「公開質問状」の回答 (2)       2023.04.07

 天王寺夜間中学同窓会、夜間中学卒業者の会は大阪市長、大阪市議会議員候補者に公開質問状を送付し、回答をお願いした。選挙期間中の忙しい中、丁寧な回答をお寄せ頂いた。4月6日時点で受け取ることのできた回答は市会議員(15)、市長(2)、維新の会本部事務局(1)だ。大阪市選挙管理委員会に住所の分からない、候補者のメールアドレスを問い合わせ、お送りすることに努めたが、130名の候補者全員に届けることができなかった。




 私たちは大阪市議会の教育こども委員会や教育委員会議の議論を聞いて、議員一人ひとりが、教育委員会担当者と議論を尽くし、判断をされているのか、大変疑問を持った。

 それは、教育委員会担当者と質問項目について事前に答弁調整を行ない、質問、答弁があることも、「答弁調整のときの答弁と全く違っていたので・・」との発言で分かったが、「夜間学級とのコラボが功を奏するといった結果も洛友さんで出ているという報告もありましたから、ぜひとも我が市でもそのような結果が出ることを期待し・・」(2022.02.18 教育こども委員会)。こんな浅薄なやりとりで夜間中学の統廃合が進められていることに驚いた。

 僭越ではあるが、候補者一人ひとりに、夜間中学についての考えを伺いたいと今回の公開質問となった。


質問項目は

① 大阪市民のうち、1万3633人が義務教育未修了者です。これは、憲法に保障された学習権を享受できなかった人たちがなおこれだけ多く存在し、大阪市は重大な人権問題を抱えていることをあらわしています。わたしたちは、天王寺夜間中学、文の里夜間中学を廃校するどころか、市内他区での夜間中学の開設が必要だと考えています。あなたの考えをお聞かせください。

② 大阪市立夜間中学2校の廃校に反対する5万人の夜間中学生などの署名の受け止めについてお考えを聞かせてください。

③ 2022年4月の札幌、福岡をはじめ近年全国に拡大する夜間中学に関する国や文部科学省方針に逆行する大阪市教育委員会の大阪市立夜間中学を減らす方針についてお考えを聞かせてください。


 公開質問冒頭の「天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(賛成・反対・その他)」については、市会候補者の結果は大阪市教育委員会方針に反対13.賛成1.その他1。市長候補者は 反対1.その他1。維新の会本部の回答はこの項の記述はなかった。

 唯一、「賛成」と記述のあった回答者の記述からすると「反対」なる。すると大阪市教育委員会の方針に賛成という候補者は「ゼロ」ということになる。

候補者一人ひとりの考えをうかがうことは叶わなかった。維新の会本部が候補者に代わって回答という形は予想はしたが残念だ。

 「結論ありきのトップダウン的な手法ではなく、関係者のみなさんへの丁寧な説明と十分な合意形成を」との回答文があったが、夜間中学に対する認識が深まり、課題解決に向けて、大きな動きにつながっていくよう、ひき続き私たちもとりくみを進めていきたい。  


長文になるが、寄せられた回答文を掲載する。(敬称略)


公開質問回答まとめ(市会議員候補)    2023.04.06

1. 回答者(佐々木哲夫)  政党(公明) 回答到着日2023.03.31

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対)

*理由

  ・夜間中学が必要な方のニーズの掘り起こしができていない。新たな展開が必要。

質問事項②への回答

 ・夜間中学で人生が救われたもっと多くの方に教えてあげたいとの思いの表れと受け止めている。

質問事項③への回答

  ・公明党が推進してきた国の方針に逆行している。


2. 回答者(鈴木理恵)政党(自民) 回答到着日2023.03.31

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(賛成)

*理由

 ・未修了者が1万3000人以上いらっしゃることを受けとめ、大阪市政の有り方を考えさせられます。廃校をまずはくい止めなければなりませんね。

質問事項②への回答

 ・より大きな声をあげるべきである。

質問事項③への回答

 ・身を切る改革といわれるが、教育は無形の財産であると考えています。夜間中学を減らす方針は断固反対。


3. 回答者(木下吉信) 政党(自民) 回答到着日2023.03.31

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対)

*理由

  ・天王寺夜間中学のことはよく解りませんが、文の里夜間については地元の学校でもあり、様々な方からの意見を聞く機会があり、存続させるべきと思っています。新たに夜間中学の増設が必要かどうかについては設置の場所等の検討が求められると思います。

質問事項②への回答

  ・維新の知事と市長が首長として予算管理している現状では、公立高校の定員割れに伴う統廃合問題と同様の取り扱いで対応されており、本当に必要としている方々に対する説明やフォローがなく、教育行政に対する考え方が根本的に違うと思っている。

質問事項③への回答

  ・維新の知事・市長を変えなければ改善されません。何かあれば「市民の選んだ市長の政策」と云われ、議会も維新の会が圧倒的な第一政党でチェック機能を果たしていません。4/9に潮目を変えたいと思っています!!今後ともよろしくお願いいたします。


4. 回答者(松阪功)政党(無所属) 回答到着日 2023.03.31

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対)

*理由

 ・義務教育はすべての国民が受けることのできる最低限度の教育です。何らかの理由で受けられなかった人に対してその機会を提供することは国や地方自治体の義務でもあります。

質問事項②への回答

 ・5万人の方々の意見を真摯に受け止めてどうすれば夜間中学校が存続できるかを前向きに検討するべきだと考えます。

質問事項③への回答

  ・13633人もの方々が義務教育を受ける権利が奪われようとしているわけですから、大阪市はその方々の義務教育を受ける権利を保障するべきだと考えます。


5.回答者(須藤将太)政党(自民) 回答到着日2023.03.31

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

 ・効率性や将算性を教育に求めることは行政サービスの観点からまちがっている。また反対署名の重さを受け止めるべきだ。        

質問事項②への回答

  ・非常に重いものであり、市民の「生」の声は貴重である。即刻、中止すべきだ。

質問事項③への回答

  ・効率性や将算性を教育に求めることは行政サービスの観点からまちがっている。また反対署名の重さを受け止めるべきだ。


6.回答者(杉田忠裕)政党(公明) 回答到着日 2023.03.31

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(その他

*理由

 ・現在も教育委員会と協議しており、今後引きつづき協議していく予定である。       

質問事項②への回答

 ・2校の廃校ではなく統合であると認識しています。署名については重く受け止める。

質問事項③への回答

 ・今後引き続き市教育委員会と協議していきたい。


7.回答者(西川裕二)政党(自民) 回答到着日 2023.04.01

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

 ・文の里夜間中学については地元の木下よしのぶ議員にご指導いただいております。地域から様々なご要望も受けておられて存続すべきものとお考えで、私も同様です。        

質問事項②への回答

・維新の考え方、新自由主義ではみなさんの命とくらしは守れません。必要なものはしっかりと大阪市でやるべきだと考えます。また、何事も地元の意見をしっかりと聞くことが大事です。

質問事項③への回答

 ・ご指摘の夜間中学校のことだけではなく、すべての政策が40年以上前の古い古い新自由主義です。市長へ北野、議会も私たちががんばって、正しい大阪市行政をと考えております。


8.回答者(長岡ゆりこ)政党(共産) 回答到着日 2023.04.02

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対する

*理由

 ・夜間中学は、様々な事情で、中学校に通えなかった方たちの、学び直しの場 であり、もつと増やして、学べる場を保障するべきだと思います。大阪市は現在、市内に4校ある中学校夜間学級のうち、天王寺と文の里の 2 校を廃止して、浪速区に不登校の現役中学生のための特例校をつくり、統合 しようとしていますが、とんでもないことです。不登校の生徒と、夜間中学 の生徒では、教育課題がまったく異なり、必要な教育内容も大きく違います。夜間中学はそのまま残し、あわせて新たな夜間中学を開設するよう、議会でも引き続き求めていきます。      

質問事項②への回答

・5万人もの署名が短期間で集まったことを、重く受け止めるべきだと思います。現役の生徒さんや卒業生、地域の方々の「夜間中学をなくさないでほしい」という想いを大阪市教育委員会は受け止めて、今後の計画は白紙に戻すべきだと考えます。

質問事項③への回答

・大阪市教育委員会は、夜間中学の廃止や、生野区での大規模な小中学校の統廃合など、《公立の学校を減らすこと』を目的としているとしか思えません。市政が教育に介入し、統合・廃止で教員を減らし、教育を受ける権利を奪おうとしている、大阪市政の現状があります。教育委員会は、「子どもの権利条約」「国際人権規約」を学び、いろいろな理由で義務教育を受けられなかつた人たちの学びの場を保障するよう、方針を改めるべきだと考えます。


9.回答者(おもにし貴文)政党(無所属) 回答到着日 2023.04.02

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

  ・私が生まれ育った淡路・西淡路地域には、日之出よみかき教室があります (厳密の申しますと、大阪市立市民交流センターひがしよどがわで行われていましたが、2016年に廃館となった現在は、淡路中学校で活動中)。 1970年 5月に地域の運動の中から生まれた識字学級で、大阪市識字・ 日本語連絡会に加盟して「あつまろうよみかきのなかまたち」などのイベントにも参加していると伺っています。 地元の学校で行われていた部落問題学習・人権学習や地域での活動を通して、日之出よみかき教室に参加していた皆さんから「よみかきを獲得するために頑張っている姿や生き様」など、私自身、多くのことを学ばせていただきました。日之出よみかき教室の活動は、生まれ育った地域での部落解放運動と解放教育運動の礎を支えてこられました。見方をかえますと夜間中学での活動も、識字活動と同様に「民主主義教育運動」の重要な柱となるものだとも考えています。日之出よみかき教室は現在、日之出地区に暮らしている住民だけでなく、障がいのある人、不登校の経験がある人、様々な事由により朝鮮半島や中国、台湾やベトナムなどから来た在日外国人の人たちなどが集まり、お互いの尊厳を守りつつ「生活に根ざした活動」を行っています。一般に「誰もが・いつでも・気軽に・安心して」学習活動に取り組むことができる―このことを生涯学習とされていますが、私は、その原則と教訓を創り出してきたのは「識字」や「夜間中学校」 などで学ぶ学習者と支援者らによる社会教育運動と捉えています。その歩みを全く理解せず、一方的に廃校に追いやることについては断固反対します。 むしろ生涯学習ではなく生涯教育の観点から、成人基礎教育の充実と学習権保障へ 「夜間中学校」 をはじめとする社会教育活動の場と機会は充実されるべきです。 

質問事項②への回答

 ・大阪市立夜間中学 2校の廃校に反対されている、5万人もの皆さんの声を集約されましたことにあらためて敬意を表します。反対の声を反映させていくことができるよう、大阪市教育委員会には夜間中学の存続にむけた対応方策を検討するよう、私も強く求めていきたいと考えています。 2016年 12月に「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律 (教育機会確保法)」が成立、公布されています。私自身の政策としても「住民参加のまちづくりの推進」「教育環境Nol」 などをあげています。「まちづくりは人づくり」でもあり「教育環境の充実」はその重点となる政策の一つです。衆議院及び参議院での附帯決議等もふまえて、各地方自治体レベルで「教育機会確保法」を具体化した取り組みが展開されるべきです。

質問事項③への回答

 ・繰り返しになりますが 、日之出よみかき教室も、もとは「日之出解放会館 (隣保館)」で行われていましたが、2016年 3月末で何某という大阪市長により廃館となり、今は、淡路中学校で活動しています。「財政難による行財政改革」は確かに大事です。しかし、それをもたらしたのは、WTCやATC、阿倍野再開発、大阪シティドームなどに代表される、従前から行われていた「第三セクター方式」などによる「大規模開発」政策です。そのこともろくに反省せず、大阪市は「効率化・合理化」の名の下で「弱者切り捨て・公共サービスの縮小と廃止」「自己責任社会の押しつけ」政策ばかりが行われてきたものと私はとらえています。 IRカジノも、同じ憂き目にあうのではないかと大いに懸念しており、私は 「住民投票で市民に真意を問う」ことを提案しています。 元々、大阪市教育委員会 は「識字」や「夜間中学」のみならず、同和教育や障がい児教育 、在日コリアン教育などをはじめ人権尊重の視点に立った教育諸条件の整備を、全国に先駆けて取り組んできた歴史があります。その「歩み」を放棄するような政策に対しては断固抗議するとともに、前項で記載しました「教育機会確保法」の趣旨・目的を具体化する教育政策の充実・強化を求めていきたいと考えています。


10.回答者(平山りゅうどう)政党(自民) 回答到着日 2023.04.02

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

 ・日本国民の義務である「教育を受けさせる義務」に相反し、憲法上も問題と考える。        

質問事項②への回答

  ・一定数の署名(=民意)がある以上は重く受け止め、性急な判断はやめる。「誰も取り残さない」は口だけにならないよう行動で示すべき。

質問事項③への回答

 ・教育は効率では測れない部分があり、あまりにも短絡的削減については目先だけでなく、もっと慎重にかんがえないといけない。


11.回答者(石川博紀)政党(自民) 回答到着日 2023.04.02

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(木下吉信と同じ

*理由

   木下吉信と同じ      

質問事項②への回答

木下吉信と同じ

質問事項③への回答

木下吉信と同じ


12.回答者(一司智美)政党(自民) 回答到着日 2023.04.03

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

 ・日本という国において義務教育は保護者の義務であるが、それが困難な場合には子供の学ぶ権利を国や自治体が支援すべきであると考えます。よって、今回の夜間中学廃校について大阪市として不足があるならば、通学できる数を確保すべきだと思います。        

質問事項②への回答

  ・署名活動によって集められた民意に対しては真摯に受け止め話し合いを尽くすべきだと思います。

質問事項③への回答

  ・夜間中学校の数が不足している中で減らすことには①と同じ理由で問題があると思います。


13.回答者(竹内よしのり)政党(共産) 回答到着日 2023.04.02

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

  ・憲法は、すべての国民に対し、教育を受ける権利を保障しています (26条 1項)。義務教育未終了者が多数存在していること事態が憲法違反であり、そのような状態を早期に解消することが行政の責任であると考えます。したがって、違憲状態の早期解消のため、天王寺地域の 2つの夜間中学校を存続させ、さらに、全ての未終了者の利便性を考慮し、市内の他区にも夜間中学を開設することは当然と考えます。     

質問事項②への回答

 ・学ぶことが喜びであり、自己成長につながることを実感されている方が多くおられると感じました。そして、学ぶことのすばらしさを自分だけでなく、できる限り多くの義務教育未終了者にも味わってもらいたいという強い思いが現れたものと思います。

質問事項③への回答

 ・質問①で述べたように、学習権は憲法上の権利であり、多数の未就学者が早急に就学できる条件を整えること行政の任務です。この任務に逆行する大阪市教育委員会の方針の実行は憲法違反であり、到底容認できるものではありません。 私は、貴会と連帯して、2校廃止反対・夜間中学充実のたたかいをすすめます。


14.回答者(井上浩 )政党(共産党) 回答到着日 2023.04.04

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

 ・①まったく同意します。夜間中学校を増設すべきです。        

質問事項②への回答

 ・署名運動に心から敬意と感謝を申し上げます。署名の内容の「陳情書の採択を求め、私も質疑しました。

質問事項③への回答

  ・時代逆行、本末転倒です。引き続き夜間中学の存続と増設を求めていきます。


15.回答者(みなと隆介)政党(共産) 回答到着日 2023.04.06

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対

*理由

  ・生徒たちに通学の不便を強いることには反対です。         

質問事項②への回答

  ・こんなにも多くの方が署名されていたことに驚いています。この2校を含む夜間中学が当事者にとっていかに大事な存在かがわかります。当選したら議会でこの問題に取り組みたく思います。

質問事項③への回答

  ・大問題です。次世代への投資というのであれば、決して減らしてはなりません。


公開質問回答まとめ(市長候補者)


1. 回答者(山崎としひこ)政党(無所属) 回答到着日 2023.03.30

質問事項①への回答  

天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(反対)

理由

 ・義務教育未修了者がこれほど多くおられる大阪市で、夜間学校を廃校にする理由がありません。市内他区での開校については、学習権を享受できなかった方の要望があれば実施し、昼間開校している学校校舎を利用しての開校を目指します。

        

質問事項②への回答

  ・5万筆の署名を重く受け止め、市民の声を聴く政治を心掛ける必要があると思います。再度議会で審議し、廃校にする理由を丁寧に説明しても、まだ多数の方に納得して頂けないなら、代替案の立案などをしなければ、市民の意見を聴く政治とは言えません。


質問事項③への回答

  ・夜間中学生と不登校児を一緒に「不登校特例校」とする案には反対です。不登校児が望めば、夜間中学校に通うのは自由だと思います。しかし、不登校特例校としてこれまであった夜間中学まで巻き込むのは混乱の極みです。教育というのは難しく、簡単に1+1が2になるものではありません。ましてや、思春期を迎える中学生の教育を担当する先生方は様々なことに気を配る必要があり、個人の背景因子や社会因子、それらが絡み合ったアイデンティティーの構築にまで気を使っておられます。そんな現場での気遣いや、先生方の苦労を無視して、教育のシロウトである政治家が政治主導で変えて、教育が良くなるわけがありません。そんなシロウトの教育改革で、不幸な目に合うのはいつの時代も子どもたちです。私たち大人は、子どもたちの未来を考え、そんな子どもたちの未来を育む環境を提供し、現場で指導される先生方をサポートする必要があります。学校が全て正しいわけではありません。当然、民間からの声を入れる必要があるのは言うまでもありません。そのため、民間の意見をとりまとめ、現場との橋渡し役が政治家です。民間の意見を現場に伝え、ベストミックスできる道を現場との議論によって探り、政策を立案し実行する。より良い教育環境を提供し、子どもたちの教育現場をサポートするのが、私の考える「教育における政治家の役目」だと思います。


2. 回答者(北野たえこ)政党(無所属) 回答到着日 2023.04.04

質問事項①への回答  

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(その他)

*理由

  ・大阪市では全国で初めての夜間中学として 、1947年に大阪市立生野第二中学校夕間学級を開設しました。当時は戦後の貧困のなかで家計を支えるため昼間に働かざるを得ずに長期欠席となった子どもたちが対象でしたが、学齢を超過した未就学者も対象となり生涯学習的な役割も持つようになりました。現在では不登校や本国で義務教育を終了できなかった外国人への対応も求められるようになりました。このような経緯から、夜間中学の現在における役割をどう考えるかが重要になっています。他の施策や不登校特例校などとの関係も考慮しつつ、夜間中学の今後果たすべき役割について、みなさんの声を聞きながら考えていきたいと思います。もちろん何よりも重要なのは、市民の学習の権利を保障することです。大阪市における未就学者の多さを重く受け止め、夜間中学の果たすべき役割を認識しつつ取り組みを進めていきます。またその過程では、結論ありきのトップダウン的な手法ではなく、関係者のみなさんへの丁寧な説明と十分な合意形成を図りたいと思います。       

質問事項②への回答

  ・大阪市立夜間中学 2校の廃校に反対する5万人の署名については真摯に受け止め、今後取り組みを進めたいと思います。

質問事項③への回答

  ・文部科学省からの依頼である「夜間中学の設置・充実に向けた取組の一層の推進について」 で示された方針を踏まえ、夜間中学の重要性を再度認識し、そのさらなる充実にむけて取り組みます


3.回答者(維新の会 本部事務局)政党(維新の会) 回答到着日 2023.03.31

     (横山ひでゆきも含めての回答とする)

質問事項①への回答 

*天王寺夜間中学・文の里夜間中学廃校の大阪市教育委員会方針に(なし)

*理由

  ・大阪市内に多くの義務教育未修了者の方々がおられるということは重大な問題であり、豊かな義務教育の機会を回復していくことは大変重要であると考える。 他方、夜間学校に通う生徒は年々減少傾向にあり、生徒の内訳も義務教育ら機会を享受できなかった方々に加え、外国籍の生徒が増えているという状況にある。それに伴い、 夜間中学の役割も義務教育の機会の回復という趣旨から、日本語指導に重点が置かれるように様変わりしつつあり、教員にあっては本来の教科指導とは異なる日本語指導等の専門的なスキルを求められているという難しさもある。そうした中で、夜間中学を現在よりも増設し教育環境を分散させる事は、教科指導教員が揃わず講師で代替することであったり、生徒同士の交流の幅が限定されることなどにつながり、却って指導力の低下や教育環境の後退を招くと考える。様々な理由で義務教育の機会を享受できなかった方々の権利を回復し、豊かな人生を送っていただくためにも夜間中学における教育環境の充実は重要な課題であり、限られた予算の中でも専門的な知見に優れた教員をできる限り確保し、義務教育未修了者の皆様が改めて学びの喜びや楽しみに触れていただくとともに、同級生との幅広い交流を通じて豊かな時間を過ごしていただくことができるよう、今後も適正な規模や配置について教育委員会と議論を深めてまいりたい。      

質問事項②への回答

  ・現在まで通い慣れている学校であったり、自らの卒業した母校を残したいと願う方々の思いはもっともであり、重く受け止めるべきと考えている。しかしながら、この間の市会での議論でもあった通り、校舎の老朽化 によって現在の校舎は使い続けることができないこと、現在の生徒数では国の補助制度上現地建て替えが困難なことなどを踏まえ、浪速区に設置予定の不登校特例校への統合という教育委員会の判断を支持する。 今後は①でも回答した通り豊かな教育環境の整備という観点ら、人員体制の確保であったり、学級ごとでの様々な行事などを通じて統合メリットを発揮することで、5万人の方々の思いも大切にしながら夜間中学をより良い教育環境として整備していきたいと考える。

質問事項③への回答

  ・文部科学省の方針は夜間中学のない各都道府県や政令市に対して少なくとも1校の設置をもとめるものであると理解している。 (夜間中学の設置・充実に向けて 【手引】(第 3 次改訂版)) また、同手引きでは同時に教育内容の充実や日本語指導についても求めており、天王寺、文の里の2校の統合による教育環境の充実はこうした文科省の方針に則ったものだと考える。大阪市会大阪維新の会会派として、今後とも夜間中学で豊かな学びが継続されるよう支援していきたいと考えている。


 
 
 

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